ディセンダント/ジェイ

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ジ「スノー！ちょっとごめん、通して！」


「ジェイ…？」


ママにクッキーのレシピを聞いたから試しってみようと思って調理室に向かう途中ジェイに声をかけられる。


試合から帰ってきた学生が口々にジェイは凄かった！流石MVPだよな！なんて言ってた。


ジ「やぁスノー！試合に勝ったんだ！…見てなかったろ？グラウンドにいなかったから…」


「あ、ごめんね。体調が悪くて…」


そう告げれば大丈夫か？なんて声をかけてくれるジェイ。本当にロスト島から来たなんて信じられないね(笑)


「うん、今はもう大丈夫。よくわかったね私がいないの…」


ジ「そりゃわかるさ。せっかく誘ったのにいないからちょっと悲しかったよ。」


そう言って肩をすくめるジェイはなんだか可愛らしくてつい笑ってしまった。


ジ「これから夕飯だろ？どこ行くんだ？」


「調理室よ。ママにクッキーのレシピ聞いたから作ってみようかと思って…」


ジ「へぇ、俺も行っていい？」


突然の言葉に思わず目を丸くすればジェイがダメか？と聞いてくるのでぶんぶん首を振って否定する。


「だ、だめじゃない！…けど意外だなって。この前マルがクッキー作ってたし同じだよ？」


ジ「マルが作ったのはベンの為なんだ。」


だから俺は食べてない！いいだろ？本場のクッキーくれよ！


と笑うジェイはどこか子供っぽくて思わず頷いてしまった。


それにしてもマルとベンが…噂してる子はいたけど本当だったんだ。


「あげるのはいいけど本場じゃなくてママのクッキーだよ。それに私初めて作るから失敗しちゃうかも…」


ジ「初めて作るのか？ラッキー！」


俺が一番ってことだよな！一番はなんにしたっていい響きだ！と調理室に歩いて行くジェイ。


ママ、練習のはずが本番になってしまいました。


ジ「スノー行かないのか？」


「あ、ごめん。」


振り返って待ってくれるジェイの方へ足を進める。


失敗しませんように。

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