ディセンダント/ジェイ

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翌日学校に行けばみんなの髪形がいい意味でかなり変わっていた。マル覚えてたんだ…と思わず笑みが溢れる。


終業までには女子学生のほとんどの髪が変わっていた。マルってば本当凄い。


「あ、ジェ…イ…」


ジェイが見えたので声をかけようと思ったがたくさんの女子に囲まれるジェイ。



ジ「やぁ、俺はジェイ。試合を見に来る？」


にこやかにそう話すジェイはなんだか…そう、学校の人気者って感じで。彼に向けて振ろうとした手を下ろし見つめる。


試合を見に来てって誘ったのは私だけじゃないんだ、とか当たり前のことを思ってしまう。


そしてまたチクリとする胸。再びジェイを見ればまだ女の子たちと話している。


私のことも見てほしいなんて、まさかこれは…






「そんな…」







気づいてしまった。彼が好きなんだって。



幼馴染のダグや中学で隣の席になってから仲良しのベン、お調子者のチャド…たくさん男の子はいたけれどみんなとはただ毎日楽しく過ごしてただけで…


だから高校でもそうやって仲良く過ごすんだって、周りの子が誰と付き合ったって話を聞いても私が男の子のことを好きになるのはもっと先の話だって思ってたのに…。




綺麗な子に近寄らないで、私のことを見てって嫌な気持ちばかり浮かぶ。


ママが醜い心になれば顔も醜くなるわ、っていつも言ってた。


こんな汚い心のままじゃ試合の応援なんて行けない。


グラウンドに向かうはずだった身体を寮の方に向けて動かす。



ジ「スノー…？」


遠くでジェイが私のことを見つけていたなんて1ミリも思わずに。

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