コクロウサマ、どうか。

【少女】の舞踏会。 ページ36

我らが正しいんだと唱え
首縛りだ ケ・セラ・セラ

なんて浅ましきエゴの群れ
羊達が逃げてゆく

○だけが丸いんだと捉え
型にはめてく Erorr Erorr

理想なんてまた夢の夢
あいつ共に笑われる

ココハ ココハ ココハ ドコカナ
ボクハ ボクハ ボクハ ダレカナ
アレハ アレハ アレハ カミサマ？
bye bye … Die

待ってったって 待ってらんないって
全くもって あー嫌嫌
まあいっかって 言ってらんないって
寄ってたかって 南無阿弥陀

痛いってったって 変わりゃしないって
這いつくばって あー嫌嫌
いないってったって 見えるんだって
ちょっと覗いて あー居た居た




ふぅ、と息を吐いて落ち着く。

一番だけだが疲労感が半端じゃない。


貴方達ほど上手くはない、と言おうとした時に、右肩を掴まれた。


『何？』

「……すっげぇ。上手いじゃねぇか！」


子供のように目を輝かせる姿はどこか子犬を彷彿とさせる。

現役歌手に褒められた、そんな事実を未だ飲み込めていない。


これは……胸を張っていいものか？

お世辞ではないのか？聞こうか？

いやいや、聞いたら失礼だ。


悶々と自問自答を繰り返す中、遂には両肩を掴まれてぶんぶんと振り回される。


『ちょちょ、ちょ……酔う酔う酔う。』

「おっと、すまねぇ。でも上手かったのは本当だからな。俺様が褒めたんだ、自慢していいぞ！」


俺様何様Agoti様理論をかまされているとき、控えめに扉がノックされる。


「……Solか？入れ。」


Agotiがそう言ってからすぐ、少し乱暴に扉が開かれた。






「Agoti！全く何処へ行ってたんだ！お前が居ない間にどれだけの人が……」

「待て待て待て。ちょっとは俺達の話を聞いてくれよ。」

「俺達……？そちらのお嬢さんは？」


疑うような、怪しむような、何とも言い難い視線でこちらを見るSolazarさん？

まぁ、素性が分からないやつと大事な子供が一緒に行動していたとなれば必然だろうが。


『初めまして。私はA•ランディール。Agotiには傷一つ付けてませんのでご安心を。』

「ああ？随分堅苦しいな。……まっ、コイツは……Aは俺様の命の恩人だから。コイツが居なかったら俺様はきっと……野垂れ死んでいたんだから。」


肩に手を回して自分の方に寄せてくるAgoti。

急に馴れ馴れしいな、コイツ。

本当は思いきりビンタを一発食らわせたい気持ちも山々だが、流石に人前では謀られる。


でも、これが彼なりの距離の詰め方なのだろう。

【コクロウサマ】と養父。→←【コクロウサマ】と雨。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す