【母親】とやんちゃ達。 ページ22
『皆夕飯はあるかな?』
そう声をかければあるー!元気よく返ってくる。
カレーは言ってしまえば、所詮はルーと野菜を煮込むだけだから、偏食家なRuvも平気だろう。
「問題ないようね。じゃあ手を合わせてください!……いただきます!」
Sarventeちゃんの号令に合わせて、各々いただきますと言ってから食事に手を付け始めた。
自分達で大変な思いをして作ったからか、とても美味しく感じる。
何かと必死こいて作ったものは美味しいと言うが、全くその通りだ。
一口、また一口とスプーンが止まらない。
きっと、昼間に動いたのも相まってなのだろう。
そうやって食べ続けていればすぐに完食してしまった。
喉にへばりつくような不快感を無くすために、コップ一杯の水を一気飲みすれば、食器を下げにキッチンへと戻る。
なんだかんだで私が一番に食べ終わったので、自分の食器と一緒に寸胴も洗ってしまう。
寸胴は大きくて洗うにもとても時間がかかる。
洗ってる途中、子供達が食器を下げに来たので、ママが洗うから遊んでいても良いよ、と言って引き受けた。
やっと全てを洗い終えた。
少し手がかじかんでいて冷たくて赤い。
肩も軽く回せばボキボキと鳴っていて、かなりこっているようだ。
背伸びをしながら大聖堂へと戻れば、GarcelloもSeleverもああなるのは納得する現場であった。
『こーら、パパが困ってるでしょ。退かないとパパが潰れちゃうぞ。』
「はーい……」
そこで何があったかはわからないが、まずは押し潰されているVictorを救出した。
Victorんとこの兄弟はとても大人しく、むしろもっとはっちゃけてくれたって構わないくらいなのに対し、他はとてもやんちゃである。
一人を注意していれば、もう一人がまたやらかす。
そんなイタチごっこである。
Victorの自分の子供も面倒見て他人の子供も面倒見るのは並大抵の精神ではやっていけない。
少し尊敬した。
半ば呆れていた間にも、先程の例には漏れずまた被害は広がる。
斜め後ろからはぎゃあ、と情けのない悲鳴が飛んできた。
『おいコラ、よせよせ。流石に怪我するからな。』
「えー、つまんないのー。」
ああだこうだと文句をたれるSeleverんとこの娘を無理矢理引っぺがす。
どうやら勢い良くタックルハグをしたようで、Selever自身は不意打ちに耐えられずに倒れ込んだらしい。
床に大の字になって不機嫌な顔をしていりゃ、誰だって全てを察するだろう。
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おげげいげ(プロフ) - 無名さん» 待たせてしまい、申し訳ありませんでした! (2021年10月11日 15時) (レス) id: 2c07cc7f92 (このIDを非表示/違反報告)
無名 - 復活おめでとうございます!ワ-イ (2021年10月10日 17時) (レス) id: 776fdad7d6 (このIDを非表示/違反報告)
ヘル - おう…気を付けてー! (2021年9月20日 0時) (レス) id: efcdee336a (このIDを非表示/違反報告)
たっくぅ - 楽しみだぜ ゲヘヘヘヘ (2021年9月17日 22時) (レス) id: b647fd1089 (このIDを非表示/違反報告)
ヘル - さあこっからどうなるのか…楽しみですねぇ…フフフ (2021年9月13日 18時) (レス) id: 39d77ce8e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おげげいげ | 作成日時:2021年9月8日 20時