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周りの人間は一斉に90度頭を下げた。
私も慌てて頭を下げる。
「で、なにしてんだ?」
怖いくらいの重低音だ。
だれも、なにも言わない。
こ、こわいよォ〜〜〜〜〜〜〜!!!!!今すぐ帰らせて欲しい。切実に。
「テメェらには口がねえのか?」
私が1番の被害者である自信しかない。
泣きそうになりながら足元を見ていると、すぐ隣にいた竜胆サンに腕で小突かれ睨まれる。
え?私が説明するんですか?本当に?
恐る恐る顔を上げると今にも人を殺しそうな顔でこっちを向いている首領が。
「………説明、致します……………
…書類を書いている途中、おクスリをおキメになった三途さんが、私の苗字を間違えてお読みになられて………」
「……………」
「…そ、それで九井さんが読み方間違えてるって、指摘して…………ぐすっ……そしたら゛、三途さん゛ブチ切れちゃって゛銃で、ズビッ、銃で撃ってきたんですう゛………わ゛だじ九井さんに、ひぐ、引っ張られて゛……グス、この部屋に入ったんですけど、竜胆ざん゛にぶつかっえ゛、そしたら゛、そしたらア゛ア゛ア゛」
「フフッ」
おい誰だ今笑ったやつ
それよりも涙が止まらない。あまりにも私が可哀想すぎる。
続きを喋らなきゃ、と思うが嗚咽が邪魔して思うように喋れない。
「…その後三途が新入りの頭にチャカ突きつけて今に至る感じっス」
続きを代弁してくれたのは竜胆サンだった。首領は表情を変えることなく私を見た。
「お前の苗字なに?」
「はるなつあきふゆってかい゛て゛、ひととせと読みます゛」
手で涙を拭いながら頑張って答える。がんばれ私、本当に。
「三途はァ、なんて読んだんだ?」
首領は腕を組んで目をやる。
おっと?
三途さんは、それはもう心底嫌そうな顔をした。
「…ゅん…しゅ…と…っす」
「ア?聞こえねーよ」
「しゅんかしゅうとうッス!!!!」
しゅんかしゅんかしゅうとうッス……しゅんかしゅうとうッス……
バカでかい部屋に三途さんの声が反響した。
「ふふ……………」
首領が、笑った。
奥にいるココは両手で顔を覆い肩を震わせている。
近くにいる竜胆サンと蘭サンはン゛ッ゛と唸り声を出しながら肘で小突きあっている。
三途さんは足を大きく開いたまま一人下を向いている。
そして1番の被害者ワイは涙を流している。
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後にこのゴミみたいな茶番は春夏秋冬事件と呼ばれるようになった。
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もちこちゃこ。 - めちゃんこ笑いましたwww作者さん大好きwwww (2021年10月3日 14時) (レス) @page10 id: b54f2c1a06 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 作者様素敵なお名前ですね、惚れました(((ストーリー大好きです!!更新応援してますっ! (2021年9月25日 12時) (レス) @page5 id: f68d781c31 (このIDを非表示/違反報告)
ぎょな(プロフ) - 面白いです!頑張ってください! (2021年9月22日 21時) (レス) @page5 id: a450d2d136 (このIDを非表示/違反報告)
ガンギマリ明太子(プロフ) - レイスさん» あ〜んありがとうございます♡頑張りますので気長に待って頂けると嬉しいです♡ (2021年9月22日 15時) (レス) id: ee196f35b1 (このIDを非表示/違反報告)
レイス(プロフ) - アッッ!神作みっけ(((殴 雰囲気が凄い好きです😆更新楽しみにしてます! (2021年9月20日 22時) (レス) id: 23f9dcf647 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ガンギマリ明太子 | 作成日時:2021年9月19日 11時