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「ナギ」と、呼び止められて振り返ると岩本君が荷物を持って立っていた。駆け寄るとポン、と頭に乗った手にわしゃわしゃとされる。
「送ってく」
「え、疲れてるんじゃ……」
私もだけど舞台中はそれぞれ仕事もあって仕事がハードで暇さえあれば寝てるのに、岩本君の場合は暇さえあれば筋トレしてるからいつ休んでるのか謎。そんなわけできっと疲れてるはずなのに、わざわざ送ってもらうなんて申し訳ない。
「大丈夫だからほら行こ。今日は車だし」
「……ありがとう」
車に乗り込みシートベルトを嵌めて岩本君を見ると、ふああと大きな欠伸をしていたからギョッとした。
ほらやっぱりと、唇を尖らせた私を見て苦笑いしてエンジンをかけた。
「一人で帰れるのに」
「心配だったの。一人にしたくない」
薄暗い車内と流してる曲のせいなのか、”一人にしたくない”と言われてドキッとした。
気にするのはそこではなくて心配の方。膝の上に置いたリュックをギュッと抱きしめる。
「岩本君、」
「ん？」
「凪は私に何かを隠してる」
「…………」
ずっと気になっていた。凪が事務所を去ったのはアイドル以外の仕事がしてみたかったとか、疲れたからとかそんな理由ではない気がして。
捜してほしくないとまで言って消えた本当の理由。
「岩本君は知らないですか？」
「…………何で俺に聞くの？」
赤信号、そっと踏んだブレーキ。
「皆なら、私の知らない凪を知ってる気がして」
いくら双子だからって家族だからって私が凪に全てを話さないように、凪にだって言えない事はあるはずで、でもそれが仲間なら言えるのかなって。
「凪がまだ何か抱えてるんだとしたら、それを誰かに話せてたら良いのになって。もう一人で抱えてほしくないです」
窓の外には青信号と共に歩き出す人達。こんなに街には人で溢れているのに、凪の瞳はまだ何処か孤独を感じてる。
一人になろうとしないでほしい。
「ねえ、岩本君、」
「大丈夫。大丈夫だよ」
「…………」
やっぱり何かあるんだ。
なにが大丈夫なのかを知りたいけど、きっと彼は教えてはくれないんだろうなって思う。
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ゆきんこ(プロフ) - setohuuさん» コメントありがとうございます😌 終わりました。先程全員エンドを書き上げました。最後まで楽しんで頂けたら幸いです😊 (2023年1月25日 22時) (
レス) id: a30efcea94 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - ももさん» コメントありがとうございます😌 終わりました。書き上げてきました。長く読んでくださりありがとうございました😊最後まで楽しんでください！ (2023年1月25日 22時) (レス) id: a30efcea94 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - シキさん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけて嬉しいです。時間かけりましたがやっと全員エンドを書き上げる先程公開したので良ければ最後まで楽しんでください！ (2023年1月25日 22時) (レス) id: a30efcea94 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - ゆめさん» コメントありがとうございました！ワクワクしてもらえて良かったです😊全員オチなんとか書き上げることができました😊良ければ最後まで楽しんでいってください！ (2023年1月25日 22時) (レス) id: a30efcea94 (このIDを非表示/違反報告)
setohuu(プロフ) - とうとう終わってしまうのですね🥹寂しいですが、全員分のENDを読めるなんて、とっても楽しみです！ここまでも、毎回次が気になってわくわくしながら読んでました！！更新いつでも待ってます。 (2023年1月21日 17時) (レス) id: 73c4318aff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2022年12月11日 22時
