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私に背中を向けて朝食の支度を始める岩本くんは、「早く着替えてきな」といつも通りの優しい言い方に戻っていた。
私は何も言えずに指示に従って着替えて戻ってくると、岩本くんはソファに座ってパンを食べてる。いつも甘々なチョコソースとか塗ってるのに、今日は何も塗ってない。ただの食パンをボケーッと。
気になってこのまま出掛けてもいいのか不安になって、ローテーブルを挟んで岩本くんの前に膝をついた。
「岩本くん」
声を掛けてみても彼はチラッと視線を向けるだけで、今は会話を交わす気はなさそうだった。
「行ってきます。またあとでね」
約束の時間に遅れるわけにもいかないから、後ろ髪を引かれつつ家を出ることにした。
歩きながら首筋を触ると、まだ少し熱い気がした。
.
阿部くんとの待ち合わせ場所に着くと、既に阿部くんは居て。「ごめん、待った？」と駆け寄るとクスクス笑うから首を傾げる私。
「ふふ、待ってないよ」
「あー、なんか顔に付いてる？」
「ううん。こういうやり取りしたかったから早めに来たんだけど、正解だったなって」
阿部くんが言うには「待った？」「大丈夫」っていうまるでカップルがしそうなやり取りをしてみたかったらしいけど、それを私で良かったのか。
「あ、今日眼鏡なんだね」
意外と背が高い阿部くんは、私の顔を覗き込む為に前に身体を傾けて覗き込んでくる。
「あ、ちょっと急いでてコンタクト忘れた」
「そっか。照は？ 照が居たら朝とかちゃんとしてそうだけど」
何処に向かってるか分からないけど阿部くんの行く方へ着いて行く。
阿部くんの言う通り岩本くんは朝から走りに行くこともあるからちゃんと起きてることが多いけど、今日は違った。
「昨日仕事が遅かったみたいで。今日は俺の方が起きたの早かったよ」
「そうなんだ。ど、上手くやれてる？」
なんだか気持ちを読まれてる気がしてならない。ついさっきの出来事だから阿部くんが私たちのことを知るわけはないのに、クリっとした瞳に見つめられると全てお見通しのような気がしてしまう。
カフェに誘われた。
奥の段差になってて観葉植物で壁になってる人目につかない席に通された。
阿部くんお気に入りの場所らしい。
「たまにはゆっくり話したくってさ。それで何があったの？」
「うん？ 別になにも」
相談できれば良いんだけど、阿部くんには相談出来ない。だって私のこと言えてないままだもん。
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ゆきんこ(プロフ) - yuyuさん» コメントありがとうございます！ キュンキュンさせすぎてすみません😂(よし！) 少しでも癒しになっていたら書くかいもあります！！ (2022年7月26日 23時) (
レス) id: 81b6eaa049 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - あやぱんさん» コメントありがとうございます😊 💛💜ですね！最初の方から女性として接してたので😌移行作業頑張ります！！！ (2022年7月26日 23時) (レス) id: 81b6eaa049 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - sakiさん» コメントありがとうございます😊 この章のトリにしましたね💛距離感ですか！誰とどうなるか、これからも応援よろしくお願いします！ (2022年7月26日 23時) (レス) id: 81b6eaa049 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - pontasasukeさん» コメントありがとうございます！ ええっ！初めて！？ そんな初めてもらえて、それを教えてもらえたのがまた嬉しいです😆ありがとうございます！体調崩しておりましたが、やる気いっぱいになりました！頑張ります！！ (2022年7月26日 23時) (レス) id: 81b6eaa049 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - ★mmiioo★さん» コメントありがとうございます😊 さて誰を選びますかね😌 (2022年7月26日 22時) (レス) id: 81b6eaa049 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2022年6月17日 9時
