272＿＿黄 ページ22
シャワー浴びて出て来た俺に、Aちゃんは待ってましたとコップ一杯の水を渡してきた。
「潤してください！」
「ふふ、ありがと」
普段なら目に入っても気にしないスポーツウェアだけど、なんか今はちょっと無理。
ゴクン、と水と一緒に溢れそうになる欲も飲み込んでしまえたら楽なんだけどな。
「それじゃあ、お風呂お借りします」
「ん、ゆっくり入ってきな」
「はい！」
別に此処で女の子である事を隠せって注文はつけてないから、家では基本的女の子として過ごしてる。
パタンと閉じたドアを見てから、飲み干して空になったコップをキッチンカウンターに置いた。
Aちゃんと生活を共にするようになって知ったのは、毎朝の支度の大変さだった。
『それなに？』
『え、っと…あ、これですか？』
家に来た日に大量に持ってきた服の中に見慣れないもんがあって、Aちゃんが自分で持ってきた衣装ケースにベスト？ のような、タンクトップ？ のような、なんかよくわかんないものをしまってるのを見て聞いた。
『これは補正下着みたいなもんですね。っていってもこれの効果は胸にだけですけど』
それを着ると胸の脂肪が他所へ流れることなく抑えられるように出来てるんだとかで、
『へえ、それで平らだったんだ。でもそれ苦しいんじゃないの？』
うちの妹は男兄弟に恥ずかしがるってタイプじゃないから、よく下着姿で家の中歩いてた事あるけど、そんな妹が昔言ってたこと思い出した。
『女の子ってブラ外した時、すごい開放感味わえるんだろ。妹が言ってたけど、結構窮屈だとか』
『そうなんですよねぇ。これの唯一しんどい所がまさにそれです。圧迫されてちょっと苦しい』
ぺったんこになってる自分の胸に触れAちゃんは苦笑いしてて、言われてみれば窮屈に決まってるよなって。
そういう男になるための支度ってのを俺よりも早く起きてやっていたってのを、一緒に生活して気づいたわけ。
テレビをつけたら、俺らと同じようにアイドルしてる女の子たちのグループが映ってて、可愛い衣装とか着て。
本当ならあっちに居てもおかしくない可愛さなのに、髪振り乱して毎日稽古に筋トレをしてる姿を見て、本当ならもう頑張らなくていいよって言ってあげたい。
けど今それを言うのは違うってわかってるから、Aちゃんの努力を無駄にさせないようにしないとって。
「俺も負けてらんねえよな」
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ゆきんこ(プロフ) - yuyuさん» コメントありがとうございます！ キュンキュンさせすぎてすみません😂(よし！) 少しでも癒しになっていたら書くかいもあります！！ (2022年7月26日 23時) (
レス) id: 81b6eaa049 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - あやぱんさん» コメントありがとうございます😊 💛💜ですね！最初の方から女性として接してたので😌移行作業頑張ります！！！ (2022年7月26日 23時) (レス) id: 81b6eaa049 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - sakiさん» コメントありがとうございます😊 この章のトリにしましたね💛距離感ですか！誰とどうなるか、これからも応援よろしくお願いします！ (2022年7月26日 23時) (レス) id: 81b6eaa049 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - pontasasukeさん» コメントありがとうございます！ ええっ！初めて！？ そんな初めてもらえて、それを教えてもらえたのがまた嬉しいです😆ありがとうございます！体調崩しておりましたが、やる気いっぱいになりました！頑張ります！！ (2022年7月26日 23時) (レス) id: 81b6eaa049 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - ★mmiioo★さん» コメントありがとうございます😊 さて誰を選びますかね😌 (2022年7月26日 22時) (レス) id: 81b6eaa049 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2022年6月17日 9時
