6話 ページ6
立ち上がると頭頂部が見下ろせてしまうくらい身長差のある彼女。
でも‥‥‥いっちょやってやりますか。
「いいよ。なろう、友達」
「‥‥‥え！！！？‥‥‥いい、の？」
「全然いいよぉ！うちら今日から友達ね⭐︎」
「う、嬉しいぃ‥‥‥！」
そう言ってAさんは突然泣き出してしまった。
でも今度の涙は嬉しい方だから、無理して止めなくてもいいかな。
「‥‥っ、‥‥‥あの、名前」
「ん？なに？」
「お名前、なんて言うの？」
「‥‥‥舞子！」
「舞子、ちゃん？名前まで可愛い‥‥」
「えへへ、は、初めて言われたぁ」
だって初めて言ったもん。舞子なんて名前。
村上・真都・ラウールの名前から咄嗟に思いついた名前。でも即興にしては上出来かも？
Aさ‥‥‥違う。
『Aちゃん』が眩しそうに笑った。
まず俺たちは連絡先を交換した。
幸いにも俺はLINEの名前を『むらかみ』で登録してたから男バレは防げた。セーフ！
「じゃあ、まず何して遊ぶ？明日から夏休みだよね？」
「え？うん‥‥‥舞子ちゃんも？」
「あ！？‥‥‥うん、そう。みんな大体明日から夏休みかなって思って決めつけちゃった。ゴメンゴ⭐︎」
「ううん！そしたら夏休み特に予定ないからいつでも合わせられるよ。舞子ちゃんはどう？」
「お‥‥わた、しも全然予定ない！じゃあ来週末とかどう？」
「いいね！何して遊ぶ？」
Aちゃんが楽しくてしょうがないって顔でこちらに聞いてくる。
折角だしAちゃんがやりたいことを叶えてあげたいな。
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作者名：Haniko | 作成日時：2022年11月6日 13時
