32話 ページ32
「な、なに？」
「ラウール本人が自分のことをアピールすればええんちゃう？‥‥‥舞子ちゃんから紹介するって体にして」
「‥‥‥‥おぉ、なるほど」
「あぁ‥‥まぁ出来ないこともない、のか？」
岩本くんとしょっぴーが難しい顔でそう言った。
どういうこと？
「今のところ舞子はAちゃんにとって唯一無二の親友なわけやん。そんな子からすっごい良い人がいるから！って紹介されればいくら男が苦手といってもちょっとは会おうかな？って思えると思えんねん」
「‥‥‥え、俺が俺自身のことを紹介するってこと？」
「おん！例えば‥‥‥双子の妹とか！従姉妹とか？やっぱり面影は残っとるやろうし身内ってことにすれば説得力あるんちゃう」
「へぇ〜‥‥‥康二くんすごい！冴えてる！！」
「へへへ、せやろ〜〜」
康二くんが鼻の下を伸ばしきってそう言ってるけど素直にすごいと思っちゃった。
その場に舞子と俺が同席できないっていうのが気になるけど、説明次第でどうにでもなりそうな気がする‥‥‥なるかな？
「じゃあ‥‥結局お祭りどうしよう」
「お祭りからラウールで行くんは‥‥‥うーん、どうやろ。急すぎる気もするな」
「そっか、そうだよね」
「舞子ちゃんとして誘えば？他のやつと行かれんのも嫌でしょ。俺だったら絶対無理」
「うん、嫌だね！！」
「よし、そうなりゃ俺も肩ぶん回して舞子ちゃんの用意するか！勿論浴衣だよな？」
「めちゃめちゃ気合い入ってるじゃん‥‥」
やっぱりこの3人に相談してよかった！
そのおかげでこれから自分がやるべきことが明確になった気がする。
まずは舞子ちゃんとしてAちゃんをお祭りに誘ってみよう。
‥‥‥それをデートと思うかどうかは俺の自由だよね？
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作者名：Haniko | 作成日時：2022年11月6日 13時
