47話 ページ3
「‥‥‥俺ね？」
「うん」
「夜遊びをするっていうのが、夢だったんだよね」
「‥‥‥ん、中学生？」
「馬鹿にすんなよぉ‥‥‥分かってるよ子供みたいな夢だって。でも、今までやったことなかったから。
友達も？そんなにいなかったし‥‥‥。
だから、昨日Aちゃんと、照たちと、皆んなであんな風に遊べたのがめっっちゃくちゃ嬉しくて。
朝から鼻唄なんか歌っちゃった」
佐久間が噛み締めるように、頬を紅潮させて目をキラキラさせながら言った。
なんなら泣き出してしまいそうなほどだ。
そんなに‥‥‥嬉しかったんだ。
私はこの際に、と思って全て聞いてみることにした。
「あのさ、佐久間‥‥‥。
佐久間が最初に言ってた8つのやりたいことって、他に何が残ってるの？」
「あれ、言ってなかったけ？」
「言ってないよ！北海道に星を観に来るのもやりたいことの一つなの」
「んーまぁ、一つっちゃ一つ、かな？」
「なにそれ」
「いや、見せる見せる！ちょっと待っててー」
そう言って佐久間は隣の部屋にタタッと走り出した。
そしてすぐ戻ってきた佐久間の手には一番最初に見せられたノートが握られていた。
「じゃじゃーん！やりたいことノートー」
「ドラえもんみたいに言わないの」
「どこだっけな〜あ、あった！！」
そう言って佐久間が開いたページには箇条書きみたいな形でやりたいことが書かれていた。
��Aちゃんに会いたい✔︎
�∧堂阿帽圓�たい✔︎
��アニメイベントに行きたい✔︎
�げ萄廚蠅帽圓�たい✔︎
�ゼ�然に触れたい✔︎
�Ψ�嘩がしたい
�Д▲縫瓩澆燭い蔑�がしたい✔︎
��夜遊びがしたい✔︎
箇条書きで数字と一緒にやりたいことが書かれており、隣にはチェックマークが付いている。
これは‥‥もう完了したってこと？
「‥‥‥これでやりたいこと全部？」
「そう！星観るっていうのは自然に触れるっていう括りでいったら叶ったかなーって」
「‥‥‥そっか。ふふ、6番の喧嘩するってなに？殴り合いしたいの」
「なっ、違うよ！そうじゃなくてぇ、俺喧嘩したことないから一回くらいしとこっかな？みたいな？」
「佐久間が喧嘩‥‥‥やばい子犬がキャンキャン言ってる絵面しか浮かばない」
「誰が子犬だよ！！！」
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作者名：Haniko | 作成日時：2022年10月27日 18時
