クール系転校生の正体って？ 【電波教師】

８話☆ ページ10

「んっ……」

目を覚ますと、そこは保健室だった。窓の外を見ると、オレンジ色の空が広がっていた。

「もう夕方か……。凄い寝てたな」

それにしても、鼻血出して倒れるなんて……。完璧に変人扱いされるよ、私……。……ん？

何だか腰元に違和感を感じる。

見てみると、そこにはすやすやと気持ちよさそうに寝ている鑑先生がいた。

「……鑑先生？」

ずっと私についていてくれたのかな？……わりといい先生じゃん。

「……ありがと、鑑先生」

鑑先生の頭を撫でてみると、「んぅー……」という声を出して、モゾモゾし出した。

「鑑先生。鑑先生ってば」

少し揺すってみると、鑑先生は起きた。

「ん……？起きたのか、A」

……うぇっ！？急に名前呼び！？

「んー？何だ、顔赤いぞー。照れてるのかー？」

いたずらっ子のような顔をして私の頭を撫でてくる、鑑先生。

「っ……！？」

私が顔を赤くして戸惑っていると、鑑先生は私を抱きしめて、

「可愛いなぁ、Aは」

と言った。……そのあと、鑑先生は再び寝てしまった。

「なんだ、寝ぼけてたのか……」

あんまりドキドキさせないでよ、バーカ。

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