クール系転校生の正体って？【電波教師】 (ページ16)

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１３話★ ページ16

私が笑顔で挨拶をすると、クラスの皆は顔を赤くしたり目をそらしたりした。

「……？」

私、変なことしたかな？

「あ、あの！Aさんは笑った方が可愛いと思います！」

突然、頭にリボンをつけた女の子が言った。

「え……？」

急すぎて、何のことを言っているのかわからなかった。

「Aさん、実はクールな人じゃないでしょう？」

……へぇ。この子、私のことよく見てるじゃん。

「……僕、本当のAさんと話したいです」

「……うん、そうだよ。本当の私は【テンション高くて、女の子が大好きで、かなり変わった子】なんだよ。クール系のキャラは、ただのカモフラージュ」

「……やっぱり。周りに変な子だと思われたくないからですか？」

「うん。中学の時、この性格が原因で皆離れていったから。……でも、ここの皆は私のことを変な子だって言わなかった。ここの皆だったら信じれる」

なにより、あの鑑先生の生徒だもんね。

「……もう、偽るのはやめるよ」

証拠を見せてやる、というように、私は目の前の天使に抱きついた。

「うわっ！？Aさん！？」

「私の本性に気づいてくれてありがとう！これで思う存分可愛い天使達に抱きつける！」

ふへへ、という女子力の欠片もない笑いをうかべながら、腕の中にいる天使をなでなでしまくった。

「も、もう勘弁してください～！」

「そろそろ光太郎君を解放してあげたらどうですか？」

苦笑いをうかべながら、切子ちゃんが言った。

「切子ちゃんが言うなら！……それより、光太郎君って……？」

……まさかね。

「あ、僕です！荒木光太郎っていいます！」

……そんな。男の子だったのか！？……でも。

「光太郎君だったら、可愛いから大好きだよー！」

そう叫びながら、再び光太郎君に抱きついた。

私、皆に会えてよかった！