クール系転校生の正体って？【電波教師】 (ページ11)

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９話★ ページ11

あの後、純音さんが保健室に来て、鑑先生を引きずって帰っていった。

「はぁ……」

寝ぼけてたとはいえ、あんなことしてくるなんて……。

胸に手を当てる。ドクン……ドクン、と心臓の音が素早く鳴っている。

「はぁ……」

再びため息をつく。

「零」

誰かに声をかけられた。ゆっくり振り向くと、そこには騎咲先生がいた。……いつのまに。

「どうしたんですか、騎咲先生？っていうかいつのまに……」

最初から……なんて。そんなことあるわけないよね。

「……？最初からいたが？」

まさかの！？

「あまり学校でイチャイチャするんじゃないぞ」

ニヤリ、という効果音が付くような黒い笑顔を浮かべながら、騎咲先生は言った。

「ところで零。お前……純一郎が好きなのか？」

「ふぁっ！？」

ヤバ……。驚きすぎて変な声出た。っていうか……！

「いきなり何を言うんですかっ！？」

顔を真っ赤にしながら抗議すると、騎咲先生は「図星か」と呟いた。

「実にたぎるシチュエーションだ！」

騎咲先生はノートとペンを取り出すと、何やらサラサラと描き始めた。

「こんな感じかな？」

騎咲先生がノートを見せてくる。

「っ！？」

そこには、私と鑑先生がキスをしている(しかも深い方)絵が描かれていた。

「き、騎咲先生っ！？」

「将来的にはそうなるんだろ？」

将来的にはって……。

「……鑑先生が私のこと好きなのか分からないのに」

私がそう呟くと、騎咲先生はドヤ顔をして、

「大丈夫だ。私がサポートしてやる！」

と言った。

ネタにはなりそうだけど……。毎日が大変になりそうな予感……。