あの子に伝言〈玲×剛〉 (ページ10)

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ただ、今回は予想外の展開だった

友達がAちゃんの事を呼んでいて、告白の返事をする前にその場から立ち去ってしまった

あの子は、ただ伝えたかっただけなので！…と振られる前提で、一方的でごめんなさいと謝りもして俺の前からいなくなった

そんな思い出しかないAとの関係も、半年前から少しずつ動き出していた

高校卒業後、上京した俺はこの職場で直人さんと出会った。仕事も私生活も難無くこなして不自由さの欠片もないほどに快適な暮らしをしてた

すぐに彼女もできたけど、遊びも激しかった俺は付き合っては別れ、の繰り返しで…

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きっかけは俺からで、

追加したままのAのアイコンを見つけ、「久しぶり」なんてありがちなラインを送った

だってあの頃は好きでいてくれたし？

ちょっと余裕ぶってたのもある

夏頃に始めたラインでAが今地元を離れていること、短大に通いながら掛け持ちのバイトに明け暮れてる情報など、彼女のことは随分とよく知ることができた

気づけば冬

凍えるほど寒い今年の東京は白一面に覆われるほど積雪が凄く、いわゆるホワイトクリスマスと呼ばれる状態な程、ロマンチックな景色だった

もちろん彼女と過ごしたよ

東京に出てきて作った彼女

美容に気を遣っててお洒落で可愛い

ブランドにこだわるとこがちょっと鼻にかかるけどそれも含めてTHEな都会の女の子って感じ

バレンタインも仕事が忙しいのに手作りのチョコレートをくれた。イベントごとに限らず日々、愛は感じる

よくできた彼女が近くに居るにも関わらずダメなのは俺か……

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ホワイトデーのお返しの品を検索しつつプレゼント一覧のページに飛んだ時、思い出した

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そういえばもうすぐ誕生日だったな…

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