変化 ページ12
.
帰省する日になった
あれから先輩とはたわいも無い世間話をライン上でずっと続けていて、約束したことは覚えてるのかというほど関係ない話で盛り上がってた
:: 駅前のロータリーに車停めてあるから
母親の着信を受け取り、キャリーケースを引きながらその場に急いだ
「南?北?」
「南。ほら、工事中だったあそこのコンビニ曲がったとこ」
「もう新しくなったんだ…」
家を出る時はまだ未完成だったコンビニももう立派に出来ていて少し変わったなって印象
母の車を見つけ、電話を切った
.
「おかえり」
「ただいま。お迎えありがと」
「大荷物の娘にそれ引っ張って帰ってこいなんてそんな意地悪じゃないわよ」
トランクに詰めたキャリーケースに目配せしながら久しぶりに母の運転をみる
「あっちじゃ車乗らないからな〜、なぁんか久しぶり」
「あんた、ペーパーになっちゃって
もうすぐで一年でしょ、帰ってきたんだからこっちでちょっと練習してきなよ」
「すぐ帰っちゃうもん」
そう、たった2週間だけ。
「そんな寂しいこと言って」
「だってこれでもバイトめちゃくちゃお願いして休みもらったんだよ⁈」
「はいはい、103万だけは超えないよう注意してね」
それ、岩田先輩にもいわれた
社会人になった先輩は今春休みですっていったら学生は長期休みあっていいな〜と羨んでいた
学費と家賃、仕送りまでもらってるのだから自分でも稼いで早く親に返さなきゃって思ってはじめたバイト掛け持ち生活
どうしても帰省したくて頼み込んで両方のバイト先から休みをもらった
怠けちゃうなぁ…
ニートになった気分。このままこの生活が続けばいいのにとも思う
33人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:彗星 | 作成日時:2020年5月22日 23時