両面宿儺2本目 1 ページ7
「よかったー。じゃあ早速、これ食べて」
そう言って渡されたのはいつか見た気色悪い指。
『え"⁉』
「今高専が保有してる指は5本。プラス悠仁が2本食べてる。君が指を食べて自我を保てるか実験するの。もし制御出来ないならこのまま殺しちゃうけど」
『…寿命が伸びたり縮まったり、忙しいなぁ、はは』
「召し上がれ」
でも、あの時は記憶が飛ぶ寸前まで酔ってたから食べたけど、けど!今は無理!
口まで運ぼうとしてはぁ、と息を吐く。
『やっぱり無理!』
「さっさと食え!」
宿儺がぐぱっと口を開く。
『無理だよ。だって見て、これ!どう考えても干からびてる、ミイラだよ』
「俺の指だ。安心して食べろ」
『もっと無理!』
「喧しい小娘だな」
『そうだ!宿儺これ食べてよ』
そう言って問答無用で口に突っ込んだ。
「んむっ⁉〜〜〜〜!」
『食べた?』
「っ、きっさま!人の口に物を突っ込むとは良い度胸だ。今日はなぶり殺してやる」
『はい、バーリア!生得領域もう行かない。せっかく死刑を逃れたのになんで死ななきゃいけないわけ』
「貴様の行いを振り返れ」
「っくっ、ははははははは!仲良いんだねっ!」
五条が爆笑している。
「貴様のこの体を乗っ取った暁には殺すぞ」
『何のっとる前提で話してるの⁉私どうなったよ』
「死ね」
一切のブレなく宿儺を抑え込めるか。大した器だよ。
『これからどうればいいですか?』
五条を見上げる。
「今日はもう遅いから明日、君の家に帰ろうか」
『私が寝てからどれくらい経ったんですか?』
「1日も経って無いよ」
『…傷は?』
手なんて斬れていた筈がくっついているし、腹部の傷もだいぶマシだ。違和感でしかない。
「うちには凄腕の医者がいてね!その人に頼んだの」
『え⁉凄い…』
言葉を鵜呑みにしたAが感動して、ぺたぺたと傷ついたはずの部分を触っている。
何この子。からかいがいあり過ぎでしょ。しかも呪術に関してはあまり知らないみたいだな。
五条の悪戯心をくすぐったAだった。
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Pistachio(プロフ) - 夜叉さん» コメントありがとうございます^ - ^ 最新あたりまで読んでみてください。もしかするかもしれません…。 (2022年12月14日 2時) (レス) @page39 id: ad32aa8751 (このIDを非表示/違反報告)
夜叉 - メッサ面白いです!できればこのまま恋愛になって… (2022年12月13日 14時) (レス) @page19 id: 3e838afaa3 (このIDを非表示/違反報告)
Pistachio(プロフ) - 様々さん» なんか聞いたことあるなーって思ってました笑 でも何でしょうね?思い出せないです (2022年1月6日 21時) (レス) id: b8e9a9f876 (このIDを非表示/違反報告)
様々(プロフ) - 『両面宿儺2本目』を読んで「バーリアっ」に聞き覚えがあり、笑ってしまったw (2022年1月5日 19時) (レス) @page7 id: 746ca4e8e6 (このIDを非表示/違反報告)
Pistachio(プロフ) - 華苗さん» おわー!すみません!私の中の夢主ちゃんの名前です!この作品内では文香ちゃんにしてました。お恥ずかしい。直しておきました!ご指摘ありがとうございます! (2021年12月2日 9時) (レス) id: c8f62262c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Pistachio | 作成日時:2021年1月2日 21時