両面宿儺と女子高生の日常！2【呪術廻戦】

三つ子のバレンタイン5 ページ35

「ただでさえ手作りの消費期限は短いというのにこの量だ。食えるわけ無いだろ」

『消費期限切れかカレーに入れるか。どっちが嫌かわかんないわ』

「どっちでも良い」


チョコを入れすぎて若干甘いカレーはバレンタインの定番。だから辛口を買ったのだけども。

おじいちゃんにも手作りチョコを渡すと喜んで部屋に戻っていった。

居間で3人チョコを食べる。


『宿儺の告白現場に遭遇したんだけどさー、“この時期は女が有り余っているのだ”って最低じゃない？』

「宿儺、それは不誠実過ぎない？せめてしっかり振れば？」

「相手が喜んでいるのだからそれで良いだろう」

『宿儺なんでモテるんだ？』

「この世が歪んでる」

「負け犬は黙っていろ」

「はーん、俺、先輩からチョコもらっちゃったー！」

『告白は？』

「ないよ。チョコは貰えてきっと友チョコなんだろうな…。いや、嬉しいけどさ」

「童貞め」

「うるさいなぁ！」

『宿儺は告白とかあった？』

「12人」

「『多い』」

「しばらく女に困らんな」

「『最低』」

「…お前のチョコはどうした。くれないのか」

宿儺がお茶を飲みながら言った。


『あ〜！ちょっとまってね』

冷蔵庫からラッピングしたフォンダンショコラを取り出す。


「ありがとう、A！今食べて良い？」

『じゃあ、温めるよ。そっちの方美味しいから！」

「俺も」

自分も食べたくなったので3つのフォンダンショコラを電子レンジに入れた。


「あっま」

悠仁が飲み物で流し込んだ。

『濃厚フォンダンショコラだもん。文句か？』

「いや、美味しいんだけどさ、さっきからチョコ三昧で舌バカになりそう。もう少しビターならよかったのに」

『なんでこのタイミングで食べるの』

ケラケラ笑う。


『宿儺は？どう？』

無言で食べる宿儺に聞く。


「不味い」

『じゃあ、没収しまーす』

手を伸ばすと「ふざけるな」と遠ざけられる。


「俺が食う」

「素直じゃねーの」

「あ"？」

話しながらフォンダンショコラを食べ切った宿儺。


「まだあるのか？」

『失敗作ならあるよ。ちょっと焦げたのとか』

「ふーん」

とか言いながら冷蔵庫に向かったから結構気に入ってるんだろうな。


『いやいや、宿儺はとりあえず貰ったやつ食べなって。食べれなくなっちゃうよ？』

「良いだろう。食べられなかったら捨てる」

「ひっでー」

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