両面宿儺と女子高生の日常！2【呪術廻戦】

宿儺の受肉、目撃4 ページ27

3人で学校へ走り出す。

近道を使ったからか病院に行くときよりはるかに短い時間でたどり着いた。


「俺も行く！やばいんだろ⁉二月やそこらの付き合いだけど友達なんだ。放っとけねぇって」

「そこにいろ」

冷たいようだが虎杖が来たところで被害者を増やすだけ。来ない方がこちらも動きやすい。


『ごめんね』

そう言い残して校舎内へ急ぐ。


『伏黒！私、まだ術式とか良くわかってないけど⁉どうすれば良い？』

「とりあえず呪霊は殺していい！猫羽は学生の救助優先で頼む！」

『わかった！』



そう言っている間にも呪霊が現れる。

「玉犬、喰っていいぞ」


部室近くになると呪霊が増える。そこで見つけた大きめの呪霊。

人が取り込まれようとしていたが、Aの術式ではまだ正確なコントロールが出来ず人ごと斬ってしまう可能性がある。


とにかく近づくために走るが間に合わない。



その時ガラスを突き破ってきた虎杖。

学生2人は救出された。


『ありがとう！』



虎杖が伏黒に指を渡そうとした時、上から呪霊が出てくるのが見えた。

『私が行く！』


虎杖と男子学生を引っ張って奥の方へ滑り込む。


「A！そいつらを安全な場所に運べ！」

『うん』


伏黒は強いし、経験もある。きっと大丈夫だろう。


そう思っていたが、伏黒が校舎外へ飛ばされた。

伏黒の加勢、学生の安全。秤にかけて学生の安全を優先する。そのあと助けに行く。きっとこれがベストだ。


『虎杖君、逃げるよ』
「なぁ、先輩を頼む」

虎杖が女子生徒を渡してきた。


『え、ちょっと！…もー！』

どうやって2人抱えろっていうの！
…さっさと戻らなきゃ。


学生2人を校門前に寝かせて重力操作で屋上まで一気に跳ぶ。



『どうなってる⁉』

「馬鹿‼やめろ‼」


呪霊に飲み込まれそうな虎杖が、指を食べる。


…1000年に1人の受肉者。人にとって両面宿儺の指は毒に等しい。

様々な言葉が浮かんで、虎杖が死んでしまうと思った。


それは裏切られたけど。


呪霊を切り刻んで、見慣れた紋様が浮かんだ虎杖を見て理解した。

受肉した。

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