両面宿儺と女子高生の日常！2【呪術廻戦】

寝顔 ページ19

宿儺は日中、死ぬほど暇らしい。


『何してるの？』と聞くと「寝る」と答えたから本当に暇なんだろうなと思った。


日中勝手に生得領域に入った。


静かな空間が宿儺が寝ている事でさらに静けさを増す。

『宿儺ー？』

小さな声で呼びかけてみるも返事なし。


このまま静かに近寄れば寝顔を拝見できるのでは？と考え、そっと近寄る。


結局起きる事はなく、宿儺の真横に来る事ができた。



顔を覗き込んでみると自分と同じ顔。


…そりゃそうか。だって同じ顔だもんな。



たいして面白くないのでペンで顔に悪戯をする。

といっても宿儺の顔は既に刺青だらけ。


とりあえず額の刺青の左右にハートを描こうと手を伸ばした瞬間、腕を掴まれる。そしてそのまま捻られた。

『痛い痛い！ごめん！宿儺！』

眉間に皺を寄せ、殺気だった表情で睨まれる。


本能的に身体が強張る。呼吸の1つでさえ許されないような重い威圧感。


数秒見つめ合った後。

「…Aか。寝るぞ」

そう言って腕を離した右手がAの首に周し、2人一緒に横になる。


先程の余韻が抜けず、ドクドクと心臓の音が耳に聞こえていた。


はぁ、と少しだけ息を吐いた。そして逆ギレが始まる。


なんであんな怖いの⁉寝起き悪！警戒心強すぎでしょ⁉


思いつく限りの悪口を並び立てて一呼吸。

普段友人の様な距離感なだけにこんな対応をされたのが腹ただしい。


もう許さん。



額にハートマークを2つ描き、SN◯Wでよくあるネズミのように鼻を黒く塗り、頬に髭を描いた。



それを見て一通り笑い、満足したAは生得領域を抜け出した。



しばらくして起きた宿儺が水面を見て怒り狂い、授業中だったAを強制的に領域に引き摺り込んで細切れにした。


『ごめんって！』

「貴様のその小さな頭で考えろ。今俺がどんな思いか」

『殺したいほど怒ってる？』

「正解だ。褒めてやろうか？」

『いらなっ…』

その言葉を言い終わる前に胴体がまた綺麗に切れた。




ビクッとして机が動いた。

「A寝てたでしょ。罰としてこの問題解いてね」

『先生違います！宿儺が急に生得領域に引っ張っていったんです！』

「誰のせいだ」

手の甲から声がする。


『………私？』

「はい、問題解いてね」

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