両面宿儺と女子高生の日常！【呪術廻戦】

お風呂 ページ14

生活する上で困った事はお風呂だった。

『髪洗うよー、目閉じてねー』


病院では静かだった宿儺だが、家のお風呂ではよく喋る。たぶん、親がいるリビングだと話せないからだと思うけど。


それで急に話し始めた宿儺にびっくりした。

『え、なんでお風呂に出てくるの！宿儺男でしょ⁉ちょっとは配慮してよ！』

「はぁ、五月蝿い」

キョロッと目玉が動き、「はぁ」と溜め息が聞こえる。


「貧相な体だな」

『はぁ？一般だけど？？』

ぶちギレた。

一応Cカップ。普通でしょ？スタイルだってまぁ、モデルには劣るけど標準身長、標準体型。

…平々凡々って感じかも。


「俺に貢がれる女はそれなりだったぞ」

『いやいや、私もそれなりですぅ』

どうよ！と言わんばかりに胸を張る。


「やめろ。目が汚れる」

『いっそ目が腐って仕舞え。呪うぞ』

「ケヒッ、ケヒッ。呪いの王たる俺を呪うだと？面白い！やってみろ」

無言でシャンプーを宿儺の目に塗りたくる。


「あーっっっっっ！？！？！？」

「Aー？どうかしたー？」

お母さんの声がする。


『大丈夫ー！』

流石にやりすぎたかと思い、すぐにシャワーで流す。



『宿儺大丈夫？でもお前が悪い』

「っ、コロス…」

鼻声でぽろぽろと涙を流しながら言われても全然怖くない。むしろ罪悪感が募った。


『…ごめん。シャワーで、もーちょっと流すからできるだけ目を開けてよ？』

サーッとシャワーをかけ続ける。


「この体を乗っ取ったら覚悟しろ。真っ先に貴様の両親を殺してやる」

『ごめんなさい』

珍しく言い返してこないAに調子が狂う宿儺。


「…………………ふふふ、そうしていると幼子の様で愛いなぁ。まぁ、貴様が謝ったのだから許してやらんこともない」

『うん。ありがとう』

それでもあまり元気にはなれなくてしょんぼりしていた。



このことがあってから宿儺は風呂でAを煽ることはやめたし、Aもシャンプー、ボディーソープなどにはすごく気をつかって声をかけるようになった。

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