大正時代でもわんだほい【プロセカ】【鬼滅の刃】

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ー胡蝶sideー



えむさんがやって来た翌朝、不死川さんが再び蝶屋敷を訪ねて来た


本当に何と言いますか…普段の不死川さんからは考えられない位気に掛けてらっしゃいますね


まぁその理由も何となく分かりますが



胡「おはようございます不死川さん


えむさんなら先程起きましたよ、案内しますね」


不「おう」


胡「…それで、御館様から許可は降りたんですか？」


不「…知ってたのかよ」


胡「何となく察してはいました」


不「是非とも歓迎するって言ってたァ


それと最終選別を受ける為に俺があいつの面倒を見る事にもなったぜ」


胡「そうでしたか


無理な鍛錬をつけてえむさん泣かせないで下さいね？」


不「あいつはそんな事で泣かねぇよォ


……鳳が了承すればの話だけどなァ」


胡「その心配はいりませんよ」



此方です、とえむさんがいる病室の扉を開ける


すると中からえむさんがパタパタと駆け寄って来た



『実弥くーん！おはようわんだほーい！！』


不「朝から元気だなお前は」


胡「ふふ、元気なのは良い事ですがえむさん


此処は病室なのでお静かにお願いしますね」


『は、はひっ…！』



しーっと人差し指を口元に当てると昨晩自己紹介をした時のように怯えた反応を見せた


どうして怯えられてるんでしょう？



胡「不死川さん、えむさんからもお話があるみたいですよ」


不「話ィ？」


『あのね実弥くん、昨日胡蝶さんから鬼の事とか鬼殺隊について色々聞いたんだ


それでね、私も鬼殺隊に入りたいんだ！』


不「！」


『私は鬼が憎いとかそういうのはないし、この世界の事何にも知らない


でもね！鬼に苦しめられてとっても悲しい人達がたくさんいるって聞いて、力になってあげなくちゃ！って思ったの


やっぱりどんな場所でも皆笑顔なのが一番だもん！


だから私、皆がとってもわんだほいな生活を送れるようになるために頑張りたいの！』



驚きのあまり硬直する不死川さんに対しえむさんは「お願いします！」と勢いよく頭を下げる


私も昨晩聞いた時は大層驚きました


まさか鬼殺隊に入りたいと自ら言い出すとは


ましてやその理由が他人を笑顔にしたいからなんて


なんて健気で、心が美しい人なんでしょう


柄にもなく涙が出そうになりました



不「…そうかァ


わざわざ説明する手間が省けたな


鳳、御館様直々にお前を歓迎するとの事だ


俺がお前を鍛えてやるからついて来なァ」



それを聞いたえむさんは顔を輝かせた

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