伍 ページ7
富岡さんとお会いした日の昼下がり。
私、朝日奈Aは自分の御屋敷で
鬼殺隊女子限定の女子会を開催していた。
今日の面子は、みつりとしのぶ。
安定の面子と言う感じだ。
しのぶがお茶をすすり
みつりが付け合せの桜餅に手を伸ばし始めたあたりで
[例の朝]に感じた純粋な疑問を2人に投げかけてみた。
「ねえねえ、しのぶ、みつり〜
何故冨岡さんは
私が早朝に浜で鍛錬してるの知ってたのかなぁ。
わざわざお礼だけの為に
富岡さんのお屋敷から浜までかなり距離あるのに
ご足労下さったんだよ？！」
胡蝶「こんな時にも富岡さんですか…笑
まぁ…あなたの場合こんな時だからでしょうけど。笑
(私と甘露寺さんからしたら、
まるで新手の惚気を聞いてる気分ですね…)」
しのぶは笑顔こそ崩さないが
明らかに他に何か意味を含んでそうな言い方をした。
しのぶと富岡さん、相性は悪いからなぁ…
言わない方が良かった…と思いかけた時。
私の疑問に納得のいく回答をくれたのは
意外にも、桜餅を美味しそうに頬張るみつりの方だった。
甘露寺「あ〜〜〜！それなら！
多分なんだけど
私としのぶちゃんがお館様のお庭で話していたのを
たまたま！耳にしたんじゃないかな…？」
「な、なるほど…」
胡蝶「確かにそうですね、
Aさんが毎朝早くから鍛錬を怠らないって話をした時
冨岡さんとすれ違いました。」
情報の出処は2人だったのか…！！
別に隠していた訳じゃないんだけどもね笑
しのぶは続けて言った。
胡蝶「でも…
冨岡さんは本当にお礼だけの為に
浜に出向いたんでしょうかね…？笑」
？！？！
どういうこと…？
意味深すぎる。
甘露寺「しっしししのぶちゃんっ！！
核心に触れるのは…！まだ早いんじゃない？！！」
確信…？
これもまた意味深。
だめだ、二人の世界についていけない。
「二人ともー…
私にも理解ができるように説明してよぉ！」
胡蝶「うふふふ。
私はそこまで優しくないの。笑」
しのぶは意地が悪そうに私に向けて微笑んだ。
なによ、なによ…
私、しのぶに遊ばれてる…？
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作者名：あお汰 | 作成日時：2020年10月22日 20時
