参 ページ5
視点:富岡
今朝は目覚めが早かった。
特別な理由がある訳では無いが。
自室の雪見窓から見える庭の池は
登ったばかりの陽の光を受けて輝いていた。
心地よい感覚にのまれながらも
俺の頭に浮かんだのは
───────朝日奈A ─ ─ ───
奴の名前だった
朝日奈は今でこそ俺の右腕と言っても過言ではないが
数年前、俺が鬼から救った少女だった
人に命を救われたにも関わらず
自分からこの[鬼殺隊]に飛び込んできた。
向こう見ずにも程がある
だが。
突拍子のなさのそのお陰で…
…俺とお前は出会えたのかもしれない。
奴も暇なわけでは無いのに
炭治郎の[お目付け役]もしてもらっている。
そのおかげで俺は自分の任務に集中する事が出来ている。
…そういえば。
毎朝早くから朝日奈は浜で鍛錬をしていると
胡蝶と甘露寺が話しているのを耳にした事がある。
…この時間なら支度をして向かえばまだいるだろうか。
鍛錬にも間に合うかもしれない…!
そんな淡い想いを胸に秘め
噂で聞く浜に向かった ── ────────
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作者名:あお汰 | 作成日時:2020年10月22日 20時