弍 ページ4
信じられない。
素振りをしながら冨岡さんの事をかんがえていたら。
まさか、たまたま、偶然にも…！
冨岡さん本人に出くわして声をかけてもらえるなんて！！！！
しかも朝錬中の砂浜で？？なぜ？？？
嬉しさと疑問が半々でポカーンとして
おそらく相当なあほ面を晒してる。
私が名前を呼んでから少し間が空いたが
富岡さんはいつものように淡々と言葉を紡ぐ
富岡「昨夜も遅くまでご苦労だった。
立場上[お目付け役]にうまく時間が割けずにいたが
お前が役を引き受けてくれて俺は自分の仕事に集中できた。
礼を言う。」
その発せられた声にはかすかに温かみを帯びていたのを感じた。
確かにこの言葉は私を想いやってくれての言葉だったと思う。
「いえ！！！！！いいんです！！！！！！
私がやりたくてやらせてもららってるんで！！！！
富岡さんの弟弟子の竈門炭治郎はなかなか頑張り屋で骨のある子ですが、
やはり[昨夜の浅草での事件]のような事が続いては。
鬼殺隊としても炭治郎としても今後の動きに支障が出るでしょうしね…」
はぁ、はぁ。めちゃめちゃ早口になってしまった！
そう。
私は今新人隊士であり、富岡さんの弟弟子である
竈門炭治郎の[お目付け役]なのだ。
お目付け役って言葉はあんまり好きじゃないから
まあ、見守り係？のような色が強い。
本当は富岡さんが見れればいいんだけど…
水柱という立場上、富岡さんはかなり忙しい。
強い鬼が出たらそちらの任務を任されることも多い為
頻繁にというのが難しい。
そんな感じで忙しい富岡さんの代わりに
まあ付きっきりではないけど、
滞在場所を変えた時とか任務の移動中とかには
私が炭治郎を見守っている！！！
富岡「…しばらく世話にならせてもらう。」
「はい！なんなりと！！
私は富岡さんの力になりたいです！」
富岡「そうか。」
一言告げると冨岡さんは立ち去ってしまった。
微かにだけど富岡さんが笑ってた…？
普段あまり笑わない方が微笑みを見せてくれるのは
いい事、だよね…？
でもなんの用だったのかな？
まさかお礼だけのため？！
それにしても何で私がここにいることを…？
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作者名：あお汰 | 作成日時：2020年10月22日 20時
