拾壱 ページ13
視点→富岡
待て、、、
という間もなく胡蝶は食事を終えていた為
食堂を後にしてしまっていた。
少々馬鹿にされたことは気がかりだが。
ここ何ヶ月かの心のモヤが少し晴れたような気もする。
そうか…
この俺が
…恋なんて。
富岡「…/////」
頬が心做しかポカポカしている。
自覚した事による照れ…なのか…?
俺は姉上が鬼に殺されてからというもの
鬼殺隊に入り鬼への敵討ちが全ての原動力だったから
他人からの感情的な評価などどうでも良いと思っていた。
それらは俺に必要ないこと。
ただ━[悪鬼滅殺]━だけが俺のやるべき事。
そう思いひたすらに刀を振ってきた。
殺された姉上、錆兎、真菰、兄弟弟子達への報いになる
─────強く敵を討ちとることが俺を動かす原動力。
─そう思っていた。
俺の心を動かす唯一の存在
朝日奈Aが現れるまでは。
朝日奈との出会いは数年前。
奴が故郷で鬼に襲われている所に出くわした。
乱闘の中で幸運にも命が助かったにも関わらず
あろう事か奴は鬼殺隊に今度は隊士として戻ってきた。
水の呼吸の使い手なのは初心者向きだったからか?
華奢な身体つきの割に力強い太刀筋。
入った当時の朝日奈が歴代にもないスピードで
次々と昇格をしていくのはそう時間はかからなかった。
そして同じ水の呼吸の使い手として
水柱の俺の側近にまで登り詰めた。
[水柱の富岡の右腕]
[次期、水柱]
そんな呼び名がつく程に彼女は才能があった。
そして実力が上がっていくにつれて
同じ任務を任され、隊内の鍛錬などをした。
俺たちの関わりも増えた。
関わりが増えるにつれて
俺の中で何かが揺れ動き始めたのは覚えている。
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作者名:あお汰 | 作成日時:2020年10月22日 20時