第八十五話 ページ35
〜A〜
確証がないから私が黙ってさえいれば、変わらぬ日常というものを過ごせる
そう分かっているのに聞かずにはいられなかった
｢鬼舞辻は人間じゃないよね……？｣
聞いたのは鬼舞辻本人の口から違うと否定して欲しいから
“同じ人間”だとハッキリ言葉にしてくれないと鬼舞辻を信用出来なくなる
この沈黙が私の不安を更に煽る
そして、同時にそれが答え
そのことを“私”は知ってた？
問いかけてみても過去の私からの返事はない
これが思い出さないほうがいい理由？
だとしたら知っておきたかった
心の準備が出来てないのに……
聞かなきゃよかった
悲しそうに笑う“私”は、私を置いて行ってしまう
｢待って｣と手を伸ばすも追いつけなく届かない
貴女がいたら私の記憶は元に戻るはずなのに、｢大丈夫｣と言い残した
その言葉の意味を……私は知らない
無惨｢Aにはいずれ紹介しようと思っていた｣
一人で落ち込んでいるの目の前の景色が一変した
｢………はっ！！？｣
思わず声を荒らげた
辺りを見渡すとさっきまでいなかった人が“十一人”もいた
この場に集まった私を除く十二人が鬼舞辻に対して頭を下げた
下弦の肆｢そちらの人間？は一体……｣
無惨｢誰が喋っていいと言った？｣
下弦の肆｢も、申し訳ございませんっ！！｣
どういう状況か誰か説明して下さい
彼･彼女らは？
どこから現れた？
私達が移動したという表現のほうが正しい
頭の中がこんがらがって考えるのがめんどくさい
鬼舞辻が偉いというのは見たまんま
問題なのは、ここにいる全員が人間でないということ
どういう集まりなんだろ
私だけがアウェイという事もあってちょっと怖くもあった
鬼舞辻の腕にピッタリしがみつくと、なんとも言えない空気が流れた
無惨｢どうした？｣
優しく微笑みながら
｢なんか……こうしてると安心するから。嫌なら離れるけど｣
無惨｢いや……。嫌ではない｣
｢そっか。ならよかった｣
ザワついていた胸が温かくなっていく
ポワポワ〜って感じ
口角が緩まないようにするので必死だ
感情の正体が分からなくて、モヤモヤはあるもののそれは私にとって特別な
だらしない顔は見られたくないから、どうしても抑えられない時は鬼舞辻に抱きついて顔を隠そう
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麗(プロフ) - 26ページ 最後の無惨のセリフですが、」の位置が違うと思います (2020年10月25日 7時) (
レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 麗さん» そうです！脱字でした！！ご指摘ありがとうございます。もし他にも見つけたら教えて下さい！すぐ直します！！ (2020年10月25日 7時) (レス) id: 8902c85bfe (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 10ページ が特別あるという 特別であるではいのでしょうか？ 少々わかりづらいです……… (2020年10月25日 6時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
コノハ - 願いがかない、不安が大きいです。。 (2020年8月29日 21時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
コノハ - 主人公んの気分次第になってとても、うれしいです。 (2020年8月26日 20時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まゆ
| 作成日時：2020年7月2日 23時
