第七十九話 ページ29
〜無惨〜
「鬼舞辻は何がそんなに怖いの」
無惨「怖い……だと?」
私が嫌いなものは“変化”
私が好きなものは“不変”
恐れるものは……
「教えて……くれる?鬼舞辻のことを少しでも知りたい」
私がこの世で“嫌”なのはこうしてAに触れられないこと
頬に手を添えるとAの熱が伝わってくる
その熱を奪うように唇を重ねた
あぁそうか
私がこの世で最も恐れているのは目の前からAがいなくなること
確定していない未来を想像するだけで心臓が押し潰さそうになった
そんな私の心中を察したように包み込むように抱きしめられた
「大丈夫だよ。どんな怖い
そうだ
産屋敷一族と鬼狩りの殲滅
それは“必ず叶う”夢だ
そのために上弦の鬼が存在する
無惨「A。愛してる」
耳にキスを落とすと不思議そうに首を傾げた
無惨「どうした」
「前にも……同じことした?なんかね。顔の見えないその人が優しく微笑んでくれてるの」
無惨「耳にキスをするのは……誘惑したいという想いだ」
「へぇー。そうな……っ!?////」
私ではない誰かがAを……
それが産屋敷である確証はないのに、一番にその可能性が浮かんだ
遊郭に着くと“堕姫”が出迎えた
堕姫「無惨様。お待ちしておりました」
「…………様!?私も鬼舞辻様って呼んだほうがいい?」
無惨「やめろ」
本気か冗談か
曇りのない瞳は本気だった
こういうバカなとこも含めてAは愛おしい
いくらその血が珍しいといっても私が連れてきた者を喰うなどと勝手なことしないだろう
人間と認識しているかさえ怪しい
本来であれば一瞬たりとも側を離れたくはないのだが全ては私達の未来から不安要素を消すため
もし、万が一にでも鬼狩りが来たとしてもAを奪われなければ堕姫は死んでも構わない
二人の
今や鬼の存在価値は鬼狩りの殲滅の他に、Aを守る捨て駒
そして……問題はこれからだ
記憶のないAでは青い彼岸花は作れない
探すことは続けるにしても、やはり太陽を克服する鬼が現れるのを待つのが得策か?
Aの特異体質を信じて鬼に代える手もある
だが……普通の鬼と何ら変わらなかったら?
鬼にした拍子に記憶を取り戻したら?
こんなにも私を悩ませるのは後にも先にもAだけ
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麗(プロフ) - 26ページ 最後の無惨のセリフですが、」の位置が違うと思います (2020年10月25日 7時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 麗さん» そうです!脱字でした!!ご指摘ありがとうございます。もし他にも見つけたら教えて下さい!すぐ直します!! (2020年10月25日 7時) (レス) id: 8902c85bfe (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 10ページ が特別あるという 特別であるではいのでしょうか? 少々わかりづらいです……… (2020年10月25日 6時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
コノハ - 願いがかない、不安が大きいです。。 (2020年8月29日 21時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
コノハ - 主人公んの気分次第になってとても、うれしいです。 (2020年8月26日 20時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まゆ | 作成日時:2020年7月2日 23時