第七十八話 ページ28
〜A〜
鬼舞辻は怒って……る
ものすごく
何か悪いことしたかな？
｢鬼舞辻？どうしたの？｣
聞いても答えてくれない
もしかしてお金投げつけたのがマズかったかな
でもあれは鬼舞辻が悪いんだし
あと鬼舞辻にだけは謝りたくない
｢という事で働きたい｣
無惨｢話しが繋がっていないようだが｣
｢そうかな？気のせいだよ。それより仕事仕事｣
催促するように腕をペシペシ叩いた
無惨｢簡単な仕事でいいなら紹介してやる｣
｢ほんと？やった｣
無惨｢その代わり……｣
｢じゃあ早く行こ｣
話せば分かるじゃん
価値観が違うとか思って悪かったかも
鬼舞辻はすぐに身支度を整えた
｢そのスーツ。カッコ良いね｣
無惨｢“スーツ”？｣
｢スーツ｣
無惨｢私は、違うのか｣
｢鬼舞辻もカッコ良いよ？｣
無惨｢そ、そうか。なら……いい｣
鬼舞辻の顔がほんのり赤くなった
おや？
照れてる？
カッコ良いって言われるの好きなのかな
｢鬼舞辻はカッコ良いよ。カッコ良いカッコ良い｣
無惨｢((ｲﾗｯ｣
目に見えて不機嫌になった
言うにも加減ってものか必要なのか
1日に1回
｢これからどこ行くの｣
無惨｢遊郭だ。私の知り合いがいる｣
｢ゆう……かく……？｣
無惨｢そこの裏方として働け｣
｢遊郭ってなに？｣
無惨｢女が男に金を貢がせる場所だ｣
つまり女として色気とかを学んでこいということか
無惨｢言っておくが。店に出ることは許さん。お前の仕事は“蕨姫”という女の身の回りの世話だ。いいな？｣
｢…………………………うん｣
鬼舞辻は顔に似合わず心配性だ
こんな一本道ではぐれるわけないのに手を繋ぐ力が強い
骨が砕けそうだと言ったら離してくれるかな
｢鬼舞辻は何がそんなに怖いの｣
無惨｢怖い……だと？｣
｢教えて……くれる？鬼舞辻のことを少しでも知りたい｣
鬼舞辻は何も答えない
太陽が眩しいのか目を細めたまま頬に手を添えた
触れるだけのキスをした鬼舞辻が幼く見えて思わず抱きしめた
｢大丈夫だよ。どんな怖い
この世の全てには終わりがある
その出口は見えないだけで、私達は確実にそこに向かって歩いてる
“大丈夫”という言葉は鬼舞辻に対してというより私自身に言ってるような気がした
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 315人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
麗(プロフ) - 26ページ 最後の無惨のセリフですが、」の位置が違うと思います (2020年10月25日 7時) (
レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 麗さん» そうです！脱字でした！！ご指摘ありがとうございます。もし他にも見つけたら教えて下さい！すぐ直します！！ (2020年10月25日 7時) (レス) id: 8902c85bfe (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 10ページ が特別あるという 特別であるではいのでしょうか？ 少々わかりづらいです……… (2020年10月25日 6時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
コノハ - 願いがかない、不安が大きいです。。 (2020年8月29日 21時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
コノハ - 主人公んの気分次第になってとても、うれしいです。 (2020年8月26日 20時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まゆ
| 作成日時：2020年7月2日 23時
