検索窓
今日:15 hit、昨日:9 hit、合計:215,585 hit

第六十三話 ページ13

〜無惨〜



私がまだ触れてもいないAに触れ、あまつさえキスをしようなどとはよほど死にたいらしい


そして何よりこの私を病弱扱いした罪は万死に値する



どう殺してくれようか



Aが追ってきてないのを確認してまずは叫べないよう喉を裂いた


次は逃げられないように足の骨を砕いた


最後に……殺すために鬼を呼んだ



上弦の壱を





私だけでなくAをも侮辱したのだ



下級の鬼や下弦の鬼で殺させたところで腹の虫は収まらん


このような下衆に触れてしまったことは最悪だったが、とどめを刺すまでには至らない


本来であれば私が直接手を下すべきだが、私はAと一緒にいなければならない


その私が人を殺して血の匂いをさせながら隣りを歩くのは不謹慎だ





黒死牟「こんな連中の始末のために呼び出したのですか」


無惨「なにか文句があるのか?お前達は黙って私に従っていればいいのだ」


黒死牟には特別血を分けてやった


Aのために殺すのであれば褒美をくれてやる必要がある





無惨「お待たせしました。さ、行きましょう」


「さっきの人達は……」


無惨「話せば理解ある人達でしてね。Aさんに謝っておいて欲しいと」


「そうですか。さっきはビックリしただけでもう怒ってはないんですけど……」


あんな連中の事も気にかけるなんて思っていた以上にAは優しい


優しすぎるが故に付け込まれるのだ




ならば私が守ってやらねば






最近では鬼狩りなるものが増えてきたと聞くが所詮は人間の集まり


我々鬼の敵ではない




「月彦さんはお一人なんですか?」


無惨「ええ。仕事で」


「こんな時間まで大変ですね」


無惨「そうでもありませんよ。こうしてAさんと会えましたから」


「へ……っ////」


これは期待してもいいのだろうか


私にだけその特別な反応を見せて(して)くれたと思うと胸の奥が熱くなる


無惨「1ヶ月前……あれは人として有るまじき言動でした」


「え?あ……はい……?」


無惨「それだけです」


あの日から目を閉じるといつもAの軽蔑した目だけを思い出す



まずはあの日(あの目)を払拭する必要がある


ずっと何も手につかない状態だった


謝罪の言葉を口にしなくともAに私の想いは伝わる




「私も……あの日はごめんなさい」


無惨「いえ……。それで青い彼岸花を……お願いしてもいいですか?」


それこそが私の目的



Aを娶るのは二の次だ

第六十四話→←第六十二話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (99 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
315人がお気に入り
設定タグ:鬼舞辻無惨 , 鬼滅の刃   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - 26ページ 最後の無惨のセリフですが、」の位置が違うと思います (2020年10月25日 7時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 麗さん» そうです!脱字でした!!ご指摘ありがとうございます。もし他にも見つけたら教えて下さい!すぐ直します!! (2020年10月25日 7時) (レス) id: 8902c85bfe (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 10ページ が特別あるという 特別であるではいのでしょうか? 少々わかりづらいです……… (2020年10月25日 6時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
コノハ - 願いがかない、不安が大きいです。。 (2020年8月29日 21時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
コノハ - 主人公んの気分次第になってとても、うれしいです。 (2020年8月26日 20時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:まゆ | 作成日時:2020年7月2日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。