CHAPTER【1】此方側へようこそ ページ10
「話の理解が早くて助かるわぁ、但し死にたくないなら其奴の傍離れんなよ。まぁ其奴は自分の魂と引き換えにしてもお嬢ちゃんを守ると思うけど、それだけ【忠誠心の高い奴】はそう居らんから大事にしとくんやで。」
ほな行こか、と指をパチンと鳴らしたダンタリオンさん
すると目の前に大きな黒い門が現れた
其の扉を開け我先にとダンタリオンさんは中へ足を踏み入れ其の姿は直ぐに見えなくなってしまう
暗闇への恐怖と自分の人生の選択が本当に合っていたのかという不安が今になって押し寄せてきてしまった
震える足に鞭を打って歩かなければ、でも_
そんな時、ウツさんが私の手を握り私よりも先に足を進ませてくれた
私は彼に引っ張られるようにその扉の門の中へ足を踏み入れる
不気味な生温い風に全身を撫でられながら只管暗闇の中を一歩一歩歩いて行く
決してウツさんは私の手を離す事なく寧ろ離れないようにと手を握ってくれていた
漸く光が差し込んできていた所へと到着すれば、するりと離された手
私は其処で理解出来た
目を見開くような豪華な装飾に紅がモチーフとなった城は私にはとても現実離れした建物に伺える
そして目の前に引かれていたレッドカーペットの先へ視線を向けると遠くにどんと一層派手やかな椅子構えて座り此方を見据えているのが…恐らく先程から名前の上がっている【※ルシファー】という方なのだろう
私は彼と目が合った途端にダン!と大きな音を立ててルシファー…さんは立ち上がり此方へ歩みを勧めてくる
傍に控えている方は顔に手を当てやれやれと困ったような素振りを見せていた
軅てルシファーさんは私の傍にまで歩み進んでおり、私の顔をじぃと覗き込んでは私の右手にある指輪を見て納得したようにうんうんと首を縦に振っている
私からしたら何が何だかさっぱりで困っていた所、ダンタリオンさんからの咳払いが入ると我を取り戻したかのようにルシファーさんは声を出した
「おや、これはこれは失敬…改めてようこそ我が【※魔王城】へ。私は【ルシファー・グルッペン】と言う、君は確か…カットナーくんで間違えないかね?」
異次元の風格と気迫に圧倒され気圧されながらも固唾を呑んで私は口を開く
大丈夫、いきなり殺される訳…ではないと思うから。
『はい、私はA・カットナーと申します。ルシファーさんに呼ばれ来た所存です』
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雨桐(プロフ) - にゃーちゃんさん» 初コメありがとうございます。更新渋っていたのでモチベが上がりました!これからも頑張りますので応援の方宜しくお願い致します。 (11月23日 14時) (
レス) id: 24188e2a99 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します！とても面白くて、一気読みしてしまいました…！悪魔とかそういうのめちゃくちゃ好きなので嬉しい！更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (11月22日 16時) (レス) @page31 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
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