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ぎゅう、と自分のフードを両手で掴んで深く被る素振りをする彼にもしかしたらお邪魔だったかもしれないと今更ながら考えてしまった私は彼に謝罪を入れておく
『此方こそ貴方が気持ち良さそうに眠っていたのに邪魔をしてしまって申し訳ないです。直ぐ此処から離れますね』
「……ぇあ、あの、そ、その、ま、待って、くれ、ださい。邪魔?じゃない、此処俺だけの場所、ちゃう、ます」
所々拙い言葉に思わず微笑んでしまった
何と可愛らしい悪魔だろうか
必死に言葉を取り繕う姿はまるで言葉を覚え始めた子供のようだ
尻尾が右往左往と揺れ動きちょっと動揺しているのか落ち着きのない彼は、私をじぃと見つめてきてはいるが何を話せば良いのか分からないのに私を引き止めるのである
もしかしたら話し相手が欲しいのかもしれない、其処でピンときた
彼はもしかしたらショッピさんが言っていた会話をしに来る悪魔なのではないかと_
私は納得したようにその場にまた座り直す
勿論先程と同様に花のない場所を選んでいるので心配はない
彼も其れを見たからか石の上から動いていた身体をまた石の元に戻らせてちょこんと座り込んだ
ソワソワと何から話そうかとする様子が本当に心に訴えかけてくる
彼は悪魔、其れは忘れていないがそれでも人間でいう母性を擽るとかそういうものだろうか
恐らく彼は無意識なのだろうが私には効果抜群である
「ぁの、えっと。俺、【ベリアル】…お前、は何、ですか?」
お前は何ですか、と言われてちょっと疑問を感じたが恐らく名前は何かを聞きたいのだろう
彼はベリアルという悪魔らしい、そのベリアルさんに応えるべく私も口を開き自分の名前を名乗った
『私はAです、えっと……ベリアルさん。素敵なお名前ですね』
柄にもなく一言付け加えてしまったが、彼にとっては好印象だったらしい
目を擦ったが紛れもなく彼の周りにお花が飛んでいるようにしか見えないのだ
其れに気の所為ではないらしく、彼の足元には【※魔力】が溢れ出ているのか周りに咲いている花とは違うが綺麗な花が咲いては増えている
尻尾が先程よりも左へ右へと揺れ好印象なのは良かったと一息つく
ベリアルさんは再度口を開き私へと会話を求めるのだった
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雨桐(プロフ) - にゃーちゃんさん» 初コメありがとうございます。更新渋っていたのでモチベが上がりました!これからも頑張りますので応援の方宜しくお願い致します。 (11月23日 14時) (
レス) id: 24188e2a99 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します！とても面白くて、一気読みしてしまいました…！悪魔とかそういうのめちゃくちゃ好きなので嬉しい！更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (11月22日 16時) (レス) @page31 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
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