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そのまま立ち上がり森の奥へと歩いていると、ふとぽっかりと木々が生えずに空いている空間へと出た
其処には大きな(と言っても私が腰をかけて座れるくらいの高さ)石が佇んでおり花が其れを取り囲むように咲き誇っている
翌々目を凝らしてみるとその石の上で丸まっている【何か】が伺えた
少し遠くからなのであまりハッキリとは分からないが、確かに石の上で何かが丸まっているのである
何かの動物だろうか、と興味が惹かれた私は自ずと其処へ近付く
近付いてから分かったが此処には上からの光が強く差し込むらしい
紅く煌めく月明かりが此処を照らし幻想的だった
そしてその光に照らされながら丸まっている動物だと思っていたものは動物ではなかったのだ
正確には動物ではなかったが、当然のように人間でもない
幸い今は気持ち良さそうに寝息を静かに立てて眠っているおり、大人しく音を立てずにいれば気付かれはしなさそうだが何時バレるかは恐らく時間の問題だ
如何して迂闊に近付いてしまったのだろうと少しの後悔と、得体の分からないモノへの確かな興味が身体を動かしてしまう
その石の隣に腰掛けて草花の生えた地面へ腰を下ろす
ちゃんと花がない所を選んでいるが、心配でもう一度だけ見るが大丈夫だったようだ
すぅすぅと気持ち良さそうに眠っている【彼】
恐らくとても気に入っている場所なのだろう、だからこうやって眠りに来ているのかもしれないと理解した私はきっとこの場を離れるのが正解なのだろうがどうしても動けば逆に音を立ててしまって彼を起こしてしまうかもしれないという善意が働いたのだ
なので傍で大人しく空を見上げ紅く光る月をぼうっと眺めるのも案外悪くないかもしれない
興味本位で隣に眠る彼を少しまじまじと見てみる
彼は美しい羽根を生やしていた
この魔界には少し似合わないような立派な羽根…グルッペンさんにも確かこのような羽根が生えていたがどうしてだろう
トントンさんやコネシマさんには生えていなかった、でもウツさんにも生えている
ウツさんはその羽根をふと気を抜いている時にしか見せない、その視線に気付けばさっと引っ込めてしまうのだ
「あ、あはは…羽根はそんな気にせんとって。気ぃ抜いたら出てまうねん」
との事である
隠さずに堂々と出しても問題は無いのだろう
彼やグルッペンさんが良い代表である、そこまでして見せたくないのは何か理由があるのだろうかと考えていた
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雨桐(プロフ) - にゃーちゃんさん» 初コメありがとうございます。更新渋っていたのでモチベが上がりました!これからも頑張りますので応援の方宜しくお願い致します。 (11月23日 14時) (
レス) id: 24188e2a99 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します！とても面白くて、一気読みしてしまいました…！悪魔とかそういうのめちゃくちゃ好きなので嬉しい！更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (11月22日 16時) (レス) @page31 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
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