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あの作業から七年、遂に神殿が完成した
が、神の為に造る神殿を造らされていたと知った悪魔の気は知れない
まあ自分はそういうものはどうでもいいと割り切れる性格であった為、御主人様も喜んでいるしそれで良いかとも思っている
神殿を建て終えたパーティーをやるとはしゃぎだしたソロモンは、神殿近くの荒野に使役する悪魔を全て召喚しては自分の経費だ何だと言って豪華な食事が並んでいた
悪魔は基本的に人間のような食事は取らないのだが、別に食べた所で死んだりする事もない
何なら人間の三大欲求の一つとしての【食欲】には大変興味があった
大きな肉を手に取り口に運ぶと、何とも言えない感触と共に呑み込む
もう一度と手を運び肉を口に運ぶ
まあ……何とも言えない、がその手は止まらなかった
それよりもそんな自分の真正面では【ベルゼブブ】が大量に食事を摂取し空になった皿が目につく
ああ確か、彼は人間で言う食欲を司る悪魔だったか。
平らげていくその様子を他所にそのパーティーは盛り上がっていた
心做しかソロモンは歳をとったようにも捉えられる、まだ八年しか経っていないというのに人間は本当に脆く儚い生き物だ
「フラウロスも楽しんでくれたかな、でもごめんね。神殿なんて悪魔にとっては趣味の悪いものなのに」
「さあ、自分は別に興味無いので。御主人様が喜んでくれているのなら何よりです。……然し他の悪魔は良しとする者は少ない、何時かぶっ殺されますよ御主人様」
あはは、そうかもね。と否定する事なく苦笑いを浮かべた御主人様は自分と共に遠巻きに悪魔達を見ていた
アスモデウスがソロモンを呼ぶ声が聞こえても、【アスタロト】がソロモンを呼ぶ声が聞こえても、アガレスがソロモンを呼ぶ声が聞こえても彼はそれに答える事なくひっそりとしている
まるでこの主役は自分ではないとでも言っているようなものだった
元を辿ると呼び出した本人が主役である事に間違いは無いしそもそも神殿を造ると言ったのは彼だ
然しながら彼等を無視すると後々面倒に巻き込まれるのは分かっている
「……そろそろ、かな。」
そうソロモンが呟いた事は知らずに。
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雨桐(プロフ) - にゃーちゃんさん» 初コメありがとうございます。更新渋っていたのでモチベが上がりました!これからも頑張りますので応援の方宜しくお願い致します。 (11月23日 14時) (
レス) id: 24188e2a99 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します！とても面白くて、一気読みしてしまいました…！悪魔とかそういうのめちゃくちゃ好きなので嬉しい！更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (11月22日 16時) (レス) @page31 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
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