9 ページ32
そしてそんな契約を勝手に結ばれた次の日、俺は彼…主人であるソロモンに人間界へと召喚され呼び出されていた
昨日見た悪魔は傍に居らず、ソロモンは俺を見つめるばかりだ
何故呼び出したのかは全く理解出来なかったが誰かを殺すとか、守れとかそういうのではない只々ポツンと建っている一軒家に呼び出されていた
「えっと、何すか。」
「あ、ごめんね…今日はフラウロスと仲良くなりたくて。お話したくて呼んだんだ、昨日の今日だし色々知りたいし知ってもらいたいからさ。昔は怖い悪魔だったって皆口を揃えて言うんだけど僕はそうには思えないよ、だってフラウロスは僕の友達だから」
本当に、馬鹿なのか何なのか分からないが自分がこれまで見てきた人間とは一風変わっている人間だった
対面で二人きりで何をするのかと思えば好きな物は何かとか、何時も何をしているのかとかを聞いてくる
答えれば逆に自分はと聞いてもいないのにベラベラと口を開いて話し続け、楽しそうに笑うのだ
何がそんなに楽しいのか俺には到底理解出来ずに只謎の時間だけが過ぎていった
ある程度どういう人間なのか、昨日の今日だが分かった気もする
この気持ちが悪い感覚も漸く理解した
此奴は…ソロモンは【俺達悪魔を人間と同じように扱ってくる】のだ
これが気持ちの悪い原因だったのである
「フラウロスは他に仲の良い悪魔は居ないの?」
「…昔は居ましたけど、今は。そもそも悪魔に仲間とか仲良しとかそんな考えはないっすよ。どれだけ強くあるか、それだけが自分の価値を証明するものであって自然と其処へ弱い悪魔は集まる。群れ…とかのが例えは正しいっす。他の悪魔から聞いてないんすか」
「聞いてはいるけど、何時聞いても不思議で。だって仲良く出来ないなら僕と話さずに魔界に帰る事も出来るでしょ?けど皆ね、僕とお話してくれるんだ。面倒だって顔に出てても、嫌がっていても、怠そうにしていても…【無視】はしないんだ。」
それは契約してるからで…と口から言葉が出そうになった時確かにそうだと理解した
契約は本来契約を結んだ人間が人間界へグリモワールが無くとも召喚出来るようにするのも一つの内で、確かに召喚されるとその人間の元へは召喚される
然し…其処から先は魔界に直ぐ帰ることも出来る、其れに契約を結んであるだけで他は何でもない
_只気紛れだと言い聞かせておいた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 79人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雨桐(プロフ) - にゃーちゃんさん» 初コメありがとうございます。更新渋っていたのでモチベが上がりました!これからも頑張りますので応援の方宜しくお願い致します。 (11月23日 14時) (
レス) id: 24188e2a99 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します！とても面白くて、一気読みしてしまいました…！悪魔とかそういうのめちゃくちゃ好きなので嬉しい！更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (11月22日 16時) (レス) @page31 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
