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「ｯAさんから離れろ!」
考えに耽っていた私の意識はふとその言葉に我に返る
すると何処からか炎がやってきておりその炎は黒豹へ向かって放出されていた
私には当たらないようにしてくれているのだろうが、熱は熱く汗をつぅと垂らした私は黒豹の方へ視線を向ける
黒豹は間一髪の所で交わしていたようで、炎の出処の方へと威嚇していた
グルル、と歯を見せ何時でも殺せるぞと魅せるその姿は先程とはうって変わって豹変の域を超えていたのかもしれない
炎を使ったのはダンタリオンさんだった、その後ろにはパイモンさんもウツさんも居た
彼等はこの子を殺そうとしている、私には分かった
とてつもない殺気、息をする事すら忘れそうになる緊張感と圧迫される肺
でも…間に入るような勇気も言葉も思いつかない私はその場に力が抜けて座り込んでしまう
近くでは綺麗に咲いていた花が燃やされ枯れて散っていく様子が視界に映った
黒豹は低い姿勢を保ちながら私と彼等の間へ入り、私を背に庇いながら唸り声を上げている
「見た事ない【悪魔】や、最西端か最南端の手先かもしれん。でも不意討ちとはいえあのシッマの攻撃を交わすんか。」
「呑気に感心しとる場合!?トントン、コネシマが大事な大事なAさん事燃やしそうやから取り敢えずその馬鹿止めてや、俺がやるから_」
「阿呆、ちゃんと当たらんようにしとるわ。おい悪魔、とっととこの場を去れ。今やったら見逃したんで」
右手を前へ掲げ青い炎の火球を此方へ打とうとしているダンタリオンさん
私には…とてもとても【意味のない戦い】にしか思えなかった
此処で争ったらこの魔王城だって無くなってしまうかもしれない、花がもっと燃えてなくなってしまうかもしれない、皆が傷付いてしまうかもしれない
こんな事がしたくて此方側に来た訳ではないのに、どうしてこうも空回りしてしまうの…?
『や、めて__さぃ…辞めて下さい!』
つい、声を粗げてそう言ってしまった
その言葉に驚いたのかダンタリオンさんの火球は放たれる前に消え失せ、黒豹も此方を伺うように首を此方側へ向けている
恐る恐る黒豹の後ろから彼等を覗き見るようにしていれば、皆は吃驚した様子で私へ視線を向けていたのだから
私だって何故かは分からないけれど、意味のない争いだけは許せなかった
座り込んだままで情けないが、どうにかこの場は収まったようだ
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雨桐(プロフ) - にゃーちゃんさん» 初コメありがとうございます。更新渋っていたのでモチベが上がりました!これからも頑張りますので応援の方宜しくお願い致します。 (11月23日 14時) (
レス) id: 24188e2a99 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します！とても面白くて、一気読みしてしまいました…！悪魔とかそういうのめちゃくちゃ好きなので嬉しい！更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (11月22日 16時) (レス) @page31 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
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