いちばん近くて、いちばん遠い。I【虎】 (ページ45)

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- 連携プレーページ45

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声のした方へ振り向くと、そこにはちゃかちゃんと、うみちゃんがいた。

A「な、何で…？」

中村「…そこのお姉さん、Aから手、離してもらってもいいですか？」

ファン「うみくん！？うそ、本物…はい、離します離します！…あの、握手してもらっ」

中村「ごめんなさい、無理です。A、早く行こう」

そう言ってうみちゃんは、
お姉さんからやっと解放された私の腕を掴み、
スタスタと早歩きで去ろうとする。

A「ちょ、ちょっと待ってようみちゃん、流石にあの対応は…戻ろうよ、」

中村「心配なら、一瞬後ろみれば」

？、そう言われて一瞬だけ後ろを振り向くと、ちゃかちゃんがあのお姉さんと会話をしているのが見えた。遠くて、話の内容はわからないけど。

中村「海斗なら、うまくやるから大丈夫」

…よくわからないが、
2人は私のことを助けてくれたみたいだ。

A「今回もお世話になっちゃって、すみません…」

中村「本当に危なっかしい。お前、前見たやつ忘れたの？」

前見たやつ…

A「コメントのこと？」

中村「そうだよ。悲しいけど、Aに反感を抱いてる人はゼロじゃないんだから、気安く近付いてくる人には気をつけないと」

うみちゃんの言っていることは、ど正論だ。

A「だってさ、はじめて言われたんだもん。Travis Japanとして、握手してほしいって…」

スタスタと歩き続けていたうみちゃんの足が止まる

次の瞬間、私はうみちゃんの腕の中にいた

A「え、ちょ、うみちゃん？よくないってそれは」

ハッとしたような顔をして、うみちゃんは
すぐに私を腕の中から引き離した

中村「ごめん、つい」

A「…」

なんで急に抱きしめたりしたんだろう、

恋愛経験がないから、男の人の考えが全くわからない

宮近「よっ！無事でよかったなA！」

A「！ちゃかちゃん…大丈夫だった？」

助かった。
このタイミングでちゃかちゃんが合流してくれた。

宮近「心配ならいらないよ。問題にならないように、うまく対処しておいたから」

A「ちゃかちゃん、本当すごいです、尊敬です、神です…」

宮近「俺は人間だよ(笑)」

中村「俺は神じゃないの？」

宮近「そこで張り合うなよ、海人(笑)」

A「うみちゃんは、うみちゃんです」

中村「そうだけど、そうだけどさぁ！！」

…気付いたら、
さっきまでの怖い気持ちはとっくに消えていた。

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