いちばん近くて、いちばん遠い。I【虎】 (ページ4)

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- 決断ページ4

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…黙り込む。言葉がまとまらない。
正直、これはとんでもなくありがたい話だ。それと同時に、とんでもなく重たい話でもある。

ジャニーズ事務所に入る、それは昔からの夢だった。

過去にジャニーズJr.の応援をしていて、女性アイドルとはまた違った競争社会に生きていながらも、メンバー間の絆を深めていったり、他のグループとも切磋琢磨して、全員がキラキラと成長していく様がとても好きだった。

でも男性しか入ることができない事務所だから、ジャニーズになることは諦めて、女性アイドルになった。
今でも入りたい気持ちはある。でもどうするべきか。今いる環境だって大好きで、大切なのだ。

堂々巡りが続く。
沈黙を破るため、マネージャーさんが口を開いた。

マネ「A、色々思うことはあるかもしれないけどさ、私はAがしたいようにすればいいと思う。結局は、入りたいか、入りたくないかなんじゃない？二択だよ。」

入りたいか、入りたくないか…

A「そんなの、入りたいに決まってるじゃないですか。夢だったことに変わりはないし、純粋に私のことを求めてくださってるのは嬉しいことです。」

マネ「じゃあ、その決断でいいんじゃない？今××に所属してるAはキラキラしてるけど、ジャニーズ入ればもっとキラキラできるって私は信じてるよ。」

A「…ありがとうございます。」

そうだよな、私は考え出すと止まらないし、一層答えがわからなくなるタイプだ。人生一度きりだし、冒険してみてもいいかもしれない。

この時、私は腹を括った。

私は、ジャニーズ事務所に入る。

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