いちばん近くて、いちばん遠い。I【虎】 (ページ12)

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中村side

Travis Japanが8人体制になるって報告を受けてから、1週間が経った。

正直、全くと言って納得してない。
無理。普通に無理。
しかもなんでよくわかんない女なの。

イライラしつつも、仕事に影響は出しちゃダメだと思って、気合いで心を落ち着かせた。

とある仕事の休憩中、小虎の話が話題に上がる。

川島「小虎さん、毎日ずっと個人レッスンやってるみたいだよ。仕事も今は他にないから、朝から晩まで、基本ずっとダンスの練習してるみたい。」

なんで急にそんな話するんだよ、如恵留くん。
その話はタブーだろ、触れてくんなよ。
せっかく抑えていた気持ちが溢れ、
イライラしてきた。

宮近「1週間経ったけど…みんなの気持ちはどうなの？」

海斗が静かに、あと多分俺が不機嫌にならないように、優しい口調で尋ねてくる。

中村「変わらない。無理。」

冷たい口調で即答する。絶対嫌だから。

川島「俺は…もう決まったことだし、小虎さんはしっかり努力してくれているみたいだから、受け入れるしかないのかな…と思ってる。100%完全に納得したわけじゃないけどね、はは」

如恵留くんは甘いなぁ。頑張ってるのなんてどうせ最初ぐらいだろ

吉澤「俺はまだ7人でいたい気持ちが強い。この7人だったからジャニーズをやめずに続けられたと思ってるし…」

だよなぁ、7人がいいよなぁ

七五三掛「俺も7人がいいかな。」

松倉「俺も…」

松田「俺も…」

しめ、松松。やっぱみんなそうじゃん。
如恵留くんだけだよ、受け入れようとしてんの。

よし、

中村「ねぇ」

宮近「どうした海人」

中村「その個人レッスンってさ、今日もやってんの？」

宮近「毎日やってるらしいから、そうじゃない？詳しくはマネージャーさんに聞けばわかると思うけど」

中村「俺、それ見に行くわ」

宮近「は！？」

川島「おいおい、海人、何するつもり？」

中村「いーの。見に行くだけだから」

みんな、こいつ何考えてんだって顔してる。おもしろ

決めた。
もうそんな無駄なことやめろよって言いに行く。

俺らの邪魔すんなって、はっきり伝えてやる。

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