赤い花弁の蜜を啄む ページ41
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そうなると我慢ができなくなる根性なしな俺。
Aをころんと仰向けにして組み敷いて、首筋や喉の大小や濃淡が様々な紅い印に、ふくらみに刻まれたザクロのように真っ赤な痕に、腕や肩に散らした花弁の一つ一つに口づけた。
にしても、ちょっと付け過ぎじゃないかな？これ。
服で隠しきれないところと色の濃い痣くらいは消してあげておこうと、牙で引っ掛けるように浅い傷を付け、滲んだ紅い蜜と一緒に赤い痕の幾つかを舐めて治してあげた。
「ん……？」
起こさないようにそっと舐めてたはずなのに、浅い眠りだったらしくて起きちゃったみたい。
「……起こしてごめん、ちょっと赤いの付けすぎたから、目立つ所だけでも綺麗に消しておこうかなって」
「ふふっ……。寝込みを襲われてるのかと思った……」
「俺としては完全に日が昇るまで、いくらでも全然構わないんだけど？」
「えー……、それは困る」
「でしょ？だから、したくても我慢してる〜」
「んふふ……もう……。テテだって、疲れてるんじゃ……？」
ふわっと甘い吐息混じりに尋ねたAに、ちょっと大きめのキスマを消し終えたところでその問いに答えた。
「俺、ちゃんと寝たからバッチリ疲れは取れてる」
「でも……寝言言ってた……」
「寝言？俺が？何話してた？」
「ん……言ってる事……分かんなかった、けど……自分の事、子供みたいに『ぼく』って……」
「……なにそれ、目茶苦茶恥ずい」
「んふ……でも……かわい、か――」
やっぱり寝付きが早いAは、最後の方はほとんど言葉にもできないまま、再び眠りに落ちていった。
寝言聞かれるなんてマジで恥ずいな。ていうか、俺って寝言言っちゃうタイプなんだ！
初めて知った！ヒョンも教えてくれなかったよ？そんな事？！
本当はもう一度Aを起こしてちゃんと聞いてみたい新事実だけど、タフすぎの俺に付き合わされたんだから、まだまだ疲れてるよな。もうちょっとお相手願いたかったけど、ちゃんと日が昇るまでお預けにしとこ……。
「もう少しおやすみ、A」
「ん……、」
くうくう寝息を立てる愛しい人の顔を眺めて笑みがこぼれた。
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あがしおん(プロフ) - Laurentさん» いつもコメントありがとうございます！コツコツと続きを鋭意制作中です。励みになります！頑張ります！ありがとうございます！ (2020年5月16日 11時) (
レス) id: 97c4c54377 (このIDを非表示/違反報告)
Laurent(プロフ) - こんばんは！いつも楽しませて頂いております。ピュアさもありつつ作り込まれたあがしおんさんのお話が本当に大好きです……！あがしおんさんのペースでゆっくり更新頑張ってくださいね！応援しております (2020年5月16日 1時) (レス) id: 1f1ed7af51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あがしおん
| 作成日時：2020年3月23日 19時
