確かめたい真偽その１ ページ29
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帯を解いてふわりと緩んだローブに手を進め、首筋を顕にして軽く噛み付いた。
Aの甘い血の中にワインの酒気が程よく溶け込んで、度数が軽いフルーツワインのような味がする。
俺の胃袋に残っていたワインの中にAの血が混ざったからだろうか、みぞおちが軽く熱を持つ。
それも相まって身体中の熱が上がって頭がほんの少しふわっと浮かんだ感覚。
わ、酔っ払うってこんな感じか！
ただでさえAの匂いだけで酔ったみたいにクラクラになるのに。ああ、これはいつも以上に酔える。
頂いてる時から掴み所を見失い中途半端に浮かぶAの手を俺の身体に引き寄せると、おずおずと背中を這い上がる。
その手からじんわり伝わってくる熱のようなもの。
ただの温かさじゃない、俺に真っ直ぐ向かってくる視線のような、言葉のような……。
似たようなものは今までの女の子達からも感じていたけど、これはそんなものの比じゃない。
間違いなく俺に向けられている熱。
期待してもいいのなら、欲を出してもいいのなら。
「ねぇ、A？もう一つお願いしてみてもいいかな……」
このお願いはAにはまだ早すぎると思う。
でも、もうこれ以上は俺の我慢が限界を超える。
「Aの夜を……俺にちょうだい？」
「へっ？夜……？」
言葉の意味がよく理解できなかったのか、身体を離して俺と目を合わせたAはキョトンとしてる。
「意味は分かる？」
「何となくは……？ずっと一緒に居たい的な？」
意味合いはそんな感じなんだけど、欲しい答えとしてはちょっと違う。
ストレートに言ってもいいけど、確かAって――。
でも伝えるならあまり遠回しにしすぎても……。
直接的すぎず、Aでもわかるような言い回しで。そうなるとどうしてもストレートにならざるを得なくて。
「つまり、Aが欲しいってこと」
「……ほ、し……」
今度はポカンとしたAに言葉を続けた。
「この一夜だけじゃなくて、これからもAの夜をずっと俺のものにしたい」
直後に、一瞬で頭の中が麻痺してしまいそうな甘ったるい匂いが更に濃さと量を増し、もう本能の爆発を抑える事なんてできない。
離れていた二人の間を埋めるように座り直し、両手でAの頬をそっと包んだ。
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あがしおん(プロフ) - Laurentさん» いつもコメントありがとうございます！コツコツと続きを鋭意制作中です。励みになります！頑張ります！ありがとうございます！ (2020年5月16日 11時) (
レス) id: 97c4c54377 (このIDを非表示/違反報告)
Laurent(プロフ) - こんばんは！いつも楽しませて頂いております。ピュアさもありつつ作り込まれたあがしおんさんのお話が本当に大好きです……！あがしおんさんのペースでゆっくり更新頑張ってくださいね！応援しております (2020年5月16日 1時) (レス) id: 1f1ed7af51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あがしおん
| 作成日時：2020年3月23日 19時
