危機一髪 ページ1
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「なに……してんの、よっ！」
「俺……、死んだのかな？目の前に天使がいる」
「馬鹿っ！冗談言ってないで上がってきてっ！……重っ！」
Aの手から一瞬力が抜け、ズルっと滑り落ちかける。
その衝撃が夢見心地だった俺を正気に戻した。
「わ！わ！待って！離さないで！落とさないでっ！！」
「も……無理……。早、く……！」
「わー！手ぇ！届け……ぇぇえ！！」
Aが必死に掴まえてくれてたおかげで手摺りに手が届き、片手でしっかり掴めた所で腕の力一つで身体を引っ張り上げた。
「……んぐぐぐ……っだああああああっ！」
「きゃあっ！」
バルコニーの床にAごと頭から転がり落ちた俺は、下敷きになったAを力いっぱいに抱き竦めた。
「いっ、たぁ〜……」
「こ……わかったぁ……！」
落ちずに済んだ安堵と助けて貰った嬉しさで本気でホッとした。
そのせいで今、腰が抜けて立てない……。
「ここ、三階よ？！何でこんな馬鹿な真似したの？！怪我でもしたらどうするつもりだったのよ！」
「三階くらいなら……落ちても大したことない……」
「大したことあります！」
抱き締められながら俺の背中をを叩いて怒るAの気持ちもごもっともだ。俺だってなんて馬鹿な事したんだって思ってるよ。
「それよ、り……Aと……仲直り……したか……った」
Aの身体も震えてるけど、俺の震えも相当だ。
Aに嫌われたんじゃないかっていう恐怖、Aが俺の前から居なくなるんじゃないかっていう恐怖、会えなくなるんじゃないかっていう恐怖。
「言い訳に、なっ……てもいい……からっ……ちゃんと……話し、したかっ」
落ちそうになった恐怖よりもAを失う恐怖のほうが勝り、震えが強まって言葉も詰まる。
「……高いところ、苦手？」
ぽんぽん。背中を優しく叩かれた。
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あがしおん(プロフ) - Laurentさん» いつもコメントありがとうございます！コツコツと続きを鋭意制作中です。励みになります！頑張ります！ありがとうございます！ (2020年5月16日 11時) (
レス) id: 97c4c54377 (このIDを非表示/違反報告)
Laurent(プロフ) - こんばんは！いつも楽しませて頂いております。ピュアさもありつつ作り込まれたあがしおんさんのお話が本当に大好きです……！あがしおんさんのペースでゆっくり更新頑張ってくださいね！応援しております (2020年5月16日 1時) (レス) id: 1f1ed7af51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あがしおん
| 作成日時：2020年3月23日 19時
