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「旦那様、」
「うん？なぁに？」
「そ、その……無礼を承知でお願いがあるのですが……」
はっきりきっぱり意見してきたナムジュンが何を言い淀んでいるのかと思えば。
「ソヒョンさんを旦那様の“食事”相手から外していただきたく……」
「あぁ、そうか……」
自分の大切な人が他の男に触れられるのが許せない気持ち、よく分かる。
それに、人の血を糧に生きるヴァンパイアに刃向かおうとしているこのひと時は、彼にとって相当の恐怖のはず。それでも彼は臆せず彼女を守ろうとしている。
「私めが意見する立場にない事は重々承知です！旦那様のお相手とこのような関係に至ってしまった事で叱責されても解雇されても仕方ないと覚悟」
「はいはいはい！ちょっと待って！早口でそんなに突っ走らないで。僕はナムジュニとソヒョニをクビにしようだなんて思っていないよ？
僕とソヒョニの関係は秘書兼“食事”相手。それ以上の事は今までなかったんだから、関係云々の心配は要らないよ」
「……旦那様……」
僕のサポートに加えて恋のキューピッドまで買って出てくれたんだ、二人にはいつか恩を返したいって思ってたところだったんだ。
そんなに捲し立てて話さなくても大丈夫。
「まさか二人がくっつくだなんて思ってもみなかったけど、結果的に恩返しができると思ってかなり喜んでるんだ」
「では、ソヒョンさんは」
「ジュニの彼女から頂くなんて不道徳な事はしないよ。二人には幸せになって欲しいからさ？
ソヒョニには“食事”相手からは外れてもらうから」
彼の願いどおりの返答に、ポーカーフェイスの彼も流石に今回ばかりは喜びを顕に破顔した。
「だっ……旦那様！ありがとうございます！」
「んーん！いいんだよ。その代わり、彼女を幸せにしてあげてね」
「……はいっ！もちろんです！このご恩に必ず報いてみせます」
情に厚く誠実な彼だからソヒョンは惹かれたんだ。
僕という共通の『縁』によって引き寄せられ、彼らなりに『絆』を深めたこの二人は一生添い遂げる。
強い意志が瞳に宿るナムジュンを見て、そう直感した。
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あがしおん(プロフ) - ははまさん» 遅ればせながらコメントありがとうございます。キュンキュンですか？良かったです！書いてる私はずっと赤面でした（照） (2020年9月8日 0時) (
レス) id: 7e5b19fe00 (このIDを非表示/違反報告)
ははま - きゃあああああああやばい...もうキュンキュンあのシーン...(ピョンテ)私もされたいです(殴 (2020年8月3日 15時) (レス) id: 6857bf1000 (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - LiLiさん» LiLiさん、コメントありがとうございます！すごく褒められちゃって、小躍りしております！そう言って頂けて作者照れくさいです。本編をお楽しみ頂けて幸いです。更新はボチボチゆるっとですので、のんびりとお待ち下さいね♪ (2019年10月31日 22時) (レス) id: d4473d8198 (このIDを非表示/違反報告)
LiLi(プロフ) - いつも楽しませて頂いてます☆あがしおんさんのお話は ファンタジーなのに人間的な内面まで細かく描かれていて、リアルに共感できる素晴らしい作品だと思います^^本編でのジミンの分裂が、まるで自分の事の様で 涙が出ました！これからも楽しみに待ってます♪ (2019年10月31日 21時) (レス) id: e57cf50558 (このIDを非表示/違反報告)
ろーらん?(プロフ) - あがしおんさん» 嬉しいです（；＿；）がんばりましょう！ (2019年10月30日 1時) (レス) id: c96f5d7f61 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あがしおん
| 作成日時：2019年10月16日 1時
