・ 危険な人助け ページ6
You side
「え?!交通事故?!」
「男の子を庇ったその時に」
ソクジンさんから聞かされたジミンさんが今置かれている状況。
そんな……どうしてジミンさんが……ジミンさんばかりが……。
さーっと血の気が引くのを感じた。
「今、ジミンさんは……?」
「傷を治すために相当な力を使ったと思うから、今、多分血を求めて彷徨ってると思う。
Aちゃんの香りが一番強い場所を目指しながらね」
だから……私のうちの前?
ヴァンパイアは死なない、血を飲めば元気になる。
私はそれに関わってきたから、それはよく理解できる。
要は“食事”すれば、元に戻るって事だよね?
「じゃ、私はいつもみたいにジミンさんに血をあげればいいんですね?」
「……そう簡単にはいかねぇんだ」
黙っていたユンギさんが、ハンドルをグッと握りしめて呟いた。
「今のあいつは本能のみで動き回る獣そのものだ。俺達が判るか、自分の名前すら理解できるか怪しい状態だ」
「……え」
「それに、純粋に血の香りだけでお前を探しているとすると、今ここにジミニが現れたとして、目の前に居るお前が誰かすら分からないまま襲い掛かってくる可能性だってあるんだ」
「そ、そんな」
迷子って……そういう事?
ジミンさんが……自分を見失ってるって事……なの?
ぎゅっと握る拳に力が入った。
「それでも俺がAを連れ出すことを提案した。お前の匂いを一番感じる場所に。
そうすればあいつは他の人間を襲わずに、真っすぐここに来れるだろうと踏んでな」
「僕はギリギリまで拒んだんだ。まるで、Aちゃんを生贄にするようで、どうしても納得できなかった。
でもそうでもしないとジミニが一番忌み嫌う最悪な結果になりかねないと思って仕方なく……」
ソクジンさんもユンギさんも、申し訳なさそうに私から視線を逸らした。
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あがしおん(プロフ) - 舞子さん» 舞子さん、初めまして!コメントありがとうございます!お気に召していただけて嬉しいです♪そして、泣かせてしまって申し訳ないです(汗) (2020年4月30日 13時) (レス) id: 97c4c54377 (このIDを非表示/違反報告)
舞子(プロフ) - あがしおんさん、初めまして。気づいたらあがしおんさんの世界観と描写に酔い、親子、師弟関係の絆に号泣していました。素敵な作品に出会えて幸せです。公開して下さり、ありがとうございます。 (2020年4月30日 4時) (レス) id: acc8d9f98e (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - カナタさん» カナタさん毎度ありがとうございます!ジミンちゃんは無事和解成立!テヒョン君はミッション中のご様子・・・wテヒョン君はミッションクリア成るか?(爆) (2019年4月6日 2時) (レス) id: 1e736e073a (このIDを非表示/違反報告)
カナタ(プロフ) - ジミンちゃん's よかったね!なかよくするんだよ〜ヽ(;▽;)そしてまさかの繋がりwww お久しぶりのテヒョンくんですね! (2019年4月6日 1時) (レス) id: 0d504a4dae (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - そす。さん» そす。さん、いつもコメントありがとうございます!いやー!長かった、このターン!ラスボス、待ちくたびれてますよ……ねぇ?w (2019年4月1日 7時) (レス) id: 79d9a7f227 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あがしおん | 作成日時:2019年3月17日 0時