〜３〜 ページ37
.
残るはユンギさんとソクジンさん。
ユンギさんはいつもそっけなく受けとる恥ずかしがりやさんだから、こういう時こそ普通には渡さない。
黒のデスクでパソコンを立ち上げていたユンギさんの隣に立ち横顔を覗き込み、
「おはようございます、ユンギオッパ」
「……っ」
ささめく声にピクンと反応した目元を見てついにやける。
「……朝っぱらから何だよ」
普段と違う挨拶に平静を装うユンギさんだけど耳が赤いですよ？照れてる照れてる〜♪
「はい、オッパ。私の日頃の感謝の気持ち」
「んお……おう……ありがと」
私の掌の小さな包みをノールックでそそくさと受け取って、恥ずかしそうに口籠りながら感謝するこの反応が見たくてオッパ呼びを控えてるところもあったのですよ！
……ありがとう、ユンギオッパ。今年もあなたの姿に萌えました。
さあ、最後にソクジンさんにあげたらお仕事お仕事！
「んー、どこかな？」
それほど広くないオフィスを見回すけど珍しく姿がない。
いつもなら白のデスクでアルパカのぬいぐるみ抱いてニコニコしてるんだけどなぁ。
「何処だろ、主任……」
「主任ならほら、休憩室ですよ」
ジミンちゃんに教えてもらってガラス越しに休憩室を見てみると、スツールに座っている後頭部が見えた。
「ホントだ。ありがとうジミンちゃん！」
「ふふ。いってらっしゃい！」
早速紙バッグを携えて休憩室を目指した。
休憩室にはソクジンさんが一人でコーヒーを嗜んでいる様子。
「主任……、」
「……おはよう、Aちゃん」
ちらっとだけ私に見せた笑顔は……ちょっと元気がない。
具合が悪いのかな？それともまだ眠気が残ってるのかな？
「主任、あの、」
「……今、二人きりだから……」
「え、」
おや？この流れは名前で呼べ、と言うこと？
会社では呼び方はこれまで通りでいいよって言ってたのに？
「……今だけでいいから、お願い」
「う、」
なんでそんな捨てられた子犬みたいに寂しげな目をしてるんですか。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 542人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あがしおん(プロフ) - たきゆさん» たきゆさん、コメントありがとうございます！ええ、可愛い事はもう確定です！誕生まで一体どのくらいかかるか分かりませんが、更新頑張ります！ （変換ミスで再掲いたしました。申し訳ありませんでした！！） (2019年9月18日 21時) (
レス) id: d4473d8198 (このIDを非表示/違反報告)
たきゆ(プロフ) - あがしおんさん！二人のベビーちゃん今から楽しみです！可愛いでしょうね！ボチボチで良いのでまってまーす！ (2019年9月17日 17時) (レス) id: 2e7ba9d8d4 (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - みほんぬさん» コメントありがとうございます！たまにしか浮上しないこの番外編を楽しみにしていただいて、感謝感激です！ここはホントにボチボチしか更新できていませんが、また見に来てください♪ (2019年6月26日 21時) (レス) id: 97c4c54377 (このIDを非表示/違反報告)
みほんぬ(プロフ) - 久しぶりのあがしおんさんー！やっぱりこのシリーズ大好きです！番外編もきゅんきゅんしながら想像しながら読ませていただいてます笑！また一から読みたい…というか定期的に読ませていただいてます！これからも更新楽しみにしてます！！頑張ってください！ (2019年6月26日 20時) (レス) id: 7cf1cf2a1e (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - ランさん» コメントありがとうございます！お気に召していただけているようで何よりです！こちらは亀以下のとろい更新ですが、もうしばらくお付き合いいただけたらと思います♪ (2019年5月18日 0時) (レス) id: 00967bc65a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あがしおん
| 作成日時：2019年4月14日 23時
