〜８〜 ページ2
人の往来もなくなり、木々が生い茂り、木漏れ日が眩しい小道には私たち二人だけ。
この静けさが仇となって、沈黙が余計に辛い。
カラコロと、行きより速いテンポで奏でられる下駄の音だけが響いている。
何なら早歩きでちょっと足が痛い。
ソクジンさん、と何度目か名前を呼んだ時、漸く歩みが止まったかと思うとくるっと振り向き、手を強く引かれてそのままソクジンさんの胸に倒れ込み、抱き留められた。
A「あ、あの」
SJ「もう……びっくりさせるなよ」
A「え、」
ちょっとだけソクジンさんの口調が荒くなった。
SJ「いなくなったと思ったら知らない男に引っ張り出されてたし。浴衣に下駄だったからうまく歩けなくて見失っちゃうし。僕、Aが攫われたのかと……」
A「や、あの……」
この状況で流石に言い訳できません。
A「ごめんなさい、ソクジンさん」
SJ「じゃ、我が儘の一つ目」
A「はい？」
SJ「仲直りのポッポ、ここでして」
抱きしめられてそうおっしゃられても……。
とは言え、我が儘を聞いてあげる約束はしてたし。
A「わ、わかったから、せめてちょっとしゃがんでもら、」
瞬間、唇を重ねられ、すぐに深くなる。
きつく抱きしめられる苦しさと、息継ぎも許さないほどに深くて長いキスで頭がぼうっとしてきた。
A「お、……ん、オッパ……っふ、」
SJ「は……っ」
こういう時のソクジンさんは、寂しいかヤキモチを焼いているか。
さっきから口調が荒っぽかったから……。
SJ「クソッ……外じゃなかったらな」
あ、これはもう、ヤキモチ確定だ。
ひとしきり口付けを受け止め続けて、ソクジンさんも落ち着いてきたのか、深く絡まる舌から解放されて唇を触れ合わせる優しいキスに戻っていく。
SJ「……ごめん。いい歳してヤキモチとかダサいね」
苦笑いで私を抱き締める腕を緩めた。
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あがしおん(プロフ) - たきゆさん» たきゆさん、コメントありがとうございます！ええ、可愛い事はもう確定です！誕生まで一体どのくらいかかるか分かりませんが、更新頑張ります！ （変換ミスで再掲いたしました。申し訳ありませんでした！！） (2019年9月18日 21時) (
レス) id: d4473d8198 (このIDを非表示/違反報告)
たきゆ(プロフ) - あがしおんさん！二人のベビーちゃん今から楽しみです！可愛いでしょうね！ボチボチで良いのでまってまーす！ (2019年9月17日 17時) (レス) id: 2e7ba9d8d4 (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - みほんぬさん» コメントありがとうございます！たまにしか浮上しないこの番外編を楽しみにしていただいて、感謝感激です！ここはホントにボチボチしか更新できていませんが、また見に来てください♪ (2019年6月26日 21時) (レス) id: 97c4c54377 (このIDを非表示/違反報告)
みほんぬ(プロフ) - 久しぶりのあがしおんさんー！やっぱりこのシリーズ大好きです！番外編もきゅんきゅんしながら想像しながら読ませていただいてます笑！また一から読みたい…というか定期的に読ませていただいてます！これからも更新楽しみにしてます！！頑張ってください！ (2019年6月26日 20時) (レス) id: 7cf1cf2a1e (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - ランさん» コメントありがとうございます！お気に召していただけているようで何よりです！こちらは亀以下のとろい更新ですが、もうしばらくお付き合いいただけたらと思います♪ (2019年5月18日 0時) (レス) id: 00967bc65a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あがしおん
| 作成日時：2019年4月14日 23時
