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汗も酔いも余計な気疲れも、きれいさっぱり洗い流すつもりで頭からシャワーを浴びる。
「ほんっとユンギさんはっ!どこまでも意地悪なんだから!」
揶揄われたことを根に持っている私は、ユンギさんのシャンプーとコンディショナーをたっぷり使って、キレイに髪を整えた。
ついでにボディソープもふんだんに使って、泡まみれな自分にご満悦。
「ふふーんだ!」
ユンギさんの香りでいっぱいになれたし、この位にしてあげよう。
……こんな事で仕返ししたなんて満足しちゃう私は、意地悪するのに向いてないのかな。
意地悪されてもこんな事で許しちゃうなんて、私も相当やられてる。
そこにタンタンタンといつものノックが聞こえた。
「……はいっ」
わざと不機嫌そうな声のトーンにして返事をした。
「着替え、置いてるから」
「いつもすみませんね」
「……何だよ、まだ怒ってんの?」
ちょっとだけ低くて優しいユンギさんの声につい、もう怒ってません、なんて言いそうになるけど、
「別に」
ちょっと突っぱねてみたくなった。
少し沈黙が続いて、
「悪ふざけが過ぎた、ごめん」
おぉ!あのユンギさんが謝った!今日だけで2回も聞けちゃうなんて!
あぁ、許してあげたくなっちゃったよ〜!
「もう怒ってませんよ。私もちょっと仕返ししたかっただけです」
「……そうか。てっきり俺のシャンプーとかたくさん使いまくるとかって、小さい仕返し考えてるんじゃねぇかって思ったんだけど」
……さすがエスパー。
「そっ!?そんな事してませーん!」
咄嗟に嘘ついちゃったけど、多分これもバレてるよね。
ユンギさんが準備してくれた着替えに袖を通し髪を乾かしながら、怒りは収まったものの、どうにかユンギさんに一泡吹かせたい!なんてまだ考えていた。
そこでふと閃いた。
「私もあれくらいしてみてもいいんじゃ?」
それくらいしないとユンギさんって驚かないんじゃないかなって……。
オッパって呼んで顔が赤くなるくらい照れたんだし、私から攻めたら案外陥落も早いかも?
「そうと決まれば……」
ニヤニヤしながら計画を実行に移した。
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あがしおん(プロフ) - さあとさん» コメントありがとうございます!ホントですか?!嬉しいです〜!お暇な時にまた違うお話もよろしければ♪ (2020年8月4日 21時) (レス) id: 790268ff01 (このIDを非表示/違反報告)
さあと(プロフ) - このシリーズ大好きです(^^)たのしかったぁ(*゚∀゚*) (2020年8月4日 20時) (レス) id: ec1f7b1c32 (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - 未緒さん» コメントありがとうございます!なるほど続編ですか……。このペアも確かにその後が気になるっちゃあ気になりますねぇ。確約はできませんが、いつか書けたらいいなぁ。と作者も思います! (2020年2月2日 21時) (レス) id: 97c4c54377 (このIDを非表示/違反報告)
未緒(プロフ) - すごく楽しかったです!続編も是非ともお願い致します!!(^-^) (2020年2月2日 21時) (レス) id: 52896eb52c (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - コットンさん» コメントありがとうございます!最高だなんて、嬉しい限りです。キュン&ほっこりしていただけて良かったです♪ (2019年3月9日 10時) (レス) id: 79d9a7f227 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あがしおん | 作成日時:2018年12月6日 0時