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……お腹が重い。
……身体がポカポカ温かい。
すっかり寝入っていた私は、いつもより温かい感覚で意識を浮上させた。
お腹に感じていた重さがふわっと無くなったかと思うと、サラッと頬を撫でた。
くすぐったくて目を開けると、昨日とは違う服装のユンギさんが微笑んで私の事を見つめていた。
「あ、れ?私、寝てた……」
「おはよ。夜通しの看病、大変だったろ?迷惑かけたな」
「ううん。オッパは?気分はどう?」
「あぁ、お陰様で。着替えも準備してくれてありがとな」
そういって、するすると私の耳に髪をかけ顕わになる首筋に口づけを落としたユンギさん。
「んっ……とんだ誕生日になっちゃったね、オッパ」
「んー。まあ、そうなるかな?」
「せっかく今日は誕生日のお祝いで私が奢るって事になってたのに」
「あー。そうだったな……」
私の首の下にユンギさんの腕が滑り込んできて、脚を絡めて抱きつかれる。
「お前んちに行く約束だったしなぁ……今から行くか?」
「だめ!病み上がりなんだから、今日くらいゆっくりしてて」
「あぁ、うん、確かに病み上がりなんだけどよ?」
私の片手を握ると掛け布団の中に突っ込まれ、さらに下へと導かれる。
「こっちは割と元気」
「っ!!」
ユンギさんは私の手を自分の熱の中心に押し当てて、ニヤッと笑った。
「わ、たし……徹夜したんですけ、ど?」
「変な時間に寝ると眠りが浅いだろ?ぐっすり眠れるように手伝ってやろうかなーって?」
「え、ちょっと何言ってるんですか……ユンギさん?」
「ふっ……俺の誕生日なんだし?ちょっと我が儘言ってみたくなった」
「我が儘って……病み上がりの癖に」
「よし、じゃ、その病み上がりにちょっと付き合え」
「え?え!ちょっ!」
身体を密着させて組み敷かれ、すっかり逃げられなくなった私は、
「A、」
「好き」
「っ……ん」
絡むようなキスの合間に囁くユンギさんの言葉と手の温かさに
「……次はお前が風邪ひく番かな?」
「オッパ……それ、っ……ひど、いっ……」
私の方が熱を上げそうになっていた。
看病 〜End〜
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あがしおん(プロフ) - さあとさん» コメントありがとうございます!ホントですか?!嬉しいです〜!お暇な時にまた違うお話もよろしければ♪ (2020年8月4日 21時) (レス) id: 790268ff01 (このIDを非表示/違反報告)
さあと(プロフ) - このシリーズ大好きです(^^)たのしかったぁ(*゚∀゚*) (2020年8月4日 20時) (レス) id: ec1f7b1c32 (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - 未緒さん» コメントありがとうございます!なるほど続編ですか……。このペアも確かにその後が気になるっちゃあ気になりますねぇ。確約はできませんが、いつか書けたらいいなぁ。と作者も思います! (2020年2月2日 21時) (レス) id: 97c4c54377 (このIDを非表示/違反報告)
未緒(プロフ) - すごく楽しかったです!続編も是非ともお願い致します!!(^-^) (2020年2月2日 21時) (レス) id: 52896eb52c (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - コットンさん» コメントありがとうございます!最高だなんて、嬉しい限りです。キュン&ほっこりしていただけて良かったです♪ (2019年3月9日 10時) (レス) id: 79d9a7f227 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あがしおん | 作成日時:2018年12月6日 0時