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ユンギさんが寝ている寝室のドアをそっと開けると、暑苦しそうに掛け布団を半分剥いでこちらに背を向けて眠っている。
「オッパ、冷たいの、貼りますよ?」
「ん、あぁ……」
仰向けになってもらっておでこに冷却シートを貼りつけた。
ぴくっと眉をひそめたけれど、身体を動かすのもきついのか、そのまま動かずに荒い呼吸で目を閉じている。
「あー、一瞬だけ気持ちいい……」
カラカラの掠れ声で口角を上げた。
「脱水してるかもしれないから、経口補水液買ってきたよ」
「んなの……ただの水で、十分だろ?」
「そんな唇カッサカサで顔赤くさせて、もう普通の水じゃ追い付かないと思うよ?」
よろっと起き上がり、片肘を付いて身体を支えたユンギさんに、キャップを開けたペットボトルを渡した。
中の液体をちびちびと口に運び、
「美味いんだか不味いんだか分かんねぇな」
くすくす笑いながらまたベッドに倒れた。
「A〜!あっちぃ〜」
「A〜!苦しい!」
それからしばらくは目を瞑ったまま、私を何度も呼びつけるユンギさんに辟易しながらも、
「ここに居るよ、オッパ」
「A〜……さみ……ぃ」
それが熱に魘されているのが原因だと分かったら、
「きついね、オッパ」
「はぁ……はぁ……んー……」
代わってあげたいなって思ってしまう。
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あがしおん(プロフ) - さあとさん» コメントありがとうございます!ホントですか?!嬉しいです〜!お暇な時にまた違うお話もよろしければ♪ (2020年8月4日 21時) (レス) id: 790268ff01 (このIDを非表示/違反報告)
さあと(プロフ) - このシリーズ大好きです(^^)たのしかったぁ(*゚∀゚*) (2020年8月4日 20時) (レス) id: ec1f7b1c32 (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - 未緒さん» コメントありがとうございます!なるほど続編ですか……。このペアも確かにその後が気になるっちゃあ気になりますねぇ。確約はできませんが、いつか書けたらいいなぁ。と作者も思います! (2020年2月2日 21時) (レス) id: 97c4c54377 (このIDを非表示/違反報告)
未緒(プロフ) - すごく楽しかったです!続編も是非ともお願い致します!!(^-^) (2020年2月2日 21時) (レス) id: 52896eb52c (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - コットンさん» コメントありがとうございます!最高だなんて、嬉しい限りです。キュン&ほっこりしていただけて良かったです♪ (2019年3月9日 10時) (レス) id: 79d9a7f227 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あがしおん | 作成日時:2018年12月6日 0時