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YG side
ある日の日曜日の昼過ぎ。
「この先ですっけ?」
「……あぁ」
ナムジュニと二人、とある場所に向かって歩いている。
「ほらほら、ユンギヒョン!もうちょっと楽しそうにしてください」
「はぁ〜〜〜。帰りてぇ」
少しウキウキしているらしく、ただでさえコンパスが長いってのに足取り軽くさっさと前を行くナムジュンとは対照的に、これから行く場所の事を考え、溜め息を吐き足取りが重い俺。
休みだって言うのに珍しく外を出歩いているのには、ちょっとした理由があった。
──話は数日前に遡る。
その日の昼休みが始まってすぐの事。
「あ、ユンギヒョン!たまには一緒にどうですか?」
「おー。社食だけどいいか?」
社食に足を運んでいた俺を見つけたナムジュンから昼飯に誘われた。
「何にします?」
「んー。生姜焼きにすっかな」
「じゃ、俺は日替わり定食で」
今日は外が見えるカウンターテーブルが埋まっていたこともあり、テーブル席で向かい合って食う事になった俺達。
割と唐突にナムジュンが話し始めた。
「彼女さんとはその後も順調ですか?」
「あぁ……おかげさまで?」
「それは良かったです」
ニコッと笑ってフライをかじるナムジュニ。
その節はジニヒョンと共に大変お世話になったわけなんだが、多分こいつ、この話をそれだけで終わらせたりしねぇんだろうなぁ。
何となく嫌な予感を感じた。
「あ、そうだ、ユンギヒョン、」
「嫌だ」
「まだ何も言ってませんけど……」
「断る」
「だから!まだ何も言ってないですって」
「拒否したほうがいいって、俺の直感が告げてんだよ」
タイミングよくナムジュニが何か話を振ってきたから、とりあえず全力で拒否した。
これでめげるジュナじゃない事は承知の上。
「ヒョン、ちょっと一緒に行って欲しい所があるんですよ」
「……どこだよ」
「ジニヒョンから聞いたんですけどね、」
「嫌だ」
「え、いやいや最後まではなs」
「断る」
「ユンギヒョ〜ン!」
ジニヒョンから聞いたとか、もう嫌な予感しかしねぇ。
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あがしおん(プロフ) - さあとさん» コメントありがとうございます!ホントですか?!嬉しいです〜!お暇な時にまた違うお話もよろしければ♪ (2020年8月4日 21時) (レス) id: 790268ff01 (このIDを非表示/違反報告)
さあと(プロフ) - このシリーズ大好きです(^^)たのしかったぁ(*゚∀゚*) (2020年8月4日 20時) (レス) id: ec1f7b1c32 (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - 未緒さん» コメントありがとうございます!なるほど続編ですか……。このペアも確かにその後が気になるっちゃあ気になりますねぇ。確約はできませんが、いつか書けたらいいなぁ。と作者も思います! (2020年2月2日 21時) (レス) id: 97c4c54377 (このIDを非表示/違反報告)
未緒(プロフ) - すごく楽しかったです!続編も是非ともお願い致します!!(^-^) (2020年2月2日 21時) (レス) id: 52896eb52c (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - コットンさん» コメントありがとうございます!最高だなんて、嬉しい限りです。キュン&ほっこりしていただけて良かったです♪ (2019年3月9日 10時) (レス) id: 79d9a7f227 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あがしおん | 作成日時:2018年12月6日 0時